福地翼(ふくちつばさ)といえばなんといっても異能力バトルモノ。
作品ごとに作風は変わっても、全てに作品において能力バトルが繰り広げられている。
駆け引きを重視した能力系バトル漫画をデビュー当時からずっと書き続けてる漫画家といったら、荒木飛呂彦か福地翼くらいしか思いつかない。(冨樫義博は描き続けてないのであえて外すw)
代表作の『うえきの法則』しかり、法則性のある限定能力を考えるのとその能力の使い方がホントにうまい。
キャラクターが使う能力に変わり種が多いのも、その能力を上手く工夫して戦うバトルのやり方も、『うえきの法則』の頃から変わらないんだけどでもそれでいて飽きさせない展開が続くのは凄い。
そんな能力全開の漫画家!福地翼作品ランキング!
6位 うえきの法則プラス+(うえきのほうそくプラス)
「うえきの法則」続編。
神様候補に選ばれ「空白の才」を争った戦いから2年後が舞台。
久しぶりにかつての仲間が揃おうとしていたその日、キューブと呼ばれる“大切な者との記憶”が失われ、人々はお互いを忘れてしまう。
それはかつての仲間も同様で・・・。
ただ一人、何故か記憶が消えなかった植木は、突如現れたしゃべる羊「ウール」と共に、キューブを取り戻す戦いへと赴く。
本作品は「うえきの法則」テレビアニメ化に伴い連動企画で連載が始まったが、長期休載等の事情により終盤は超特急展開でラストへ進む。
(感想)
主人公が植木なのは変わらず、新たに破天荒な仲間ができて、
わいわいぎゃーぎゃーやる雰囲気も前作同様。
重すぎず軽すぎず、笑えて泣けてすかっと読める。
が…。
植木が主人公という以外はほぼ別作品で、
前作で使えた能力は一切使えないし、前作の仲間もほぼ出てこない。
それはいい。
でもこれ能力にプラス要素加わっただけのただの焼き直しでしょ?
ゲームの2出してレベル1に戻ってて、
前作と同じようなストーリー見せられてる感じ。
それでも変わらない面白さがあればまだいいんだけど、
明らかに劣化してるんだよなぁ。
和月伸宏の武装錬金と同じく、うえきの法則も
なぜか連載終了後すぐにアニメ化が決まった作品なんだけど、
アニメ化理由に無理やり続編描かせるのはひどいわ。
(福地翼本人が描きたかったかどうかは知らないけど)
結果的に前作ファンにも新規にも
オススメしづらいマンガになってしまった。
植木にもう一度会える。くらいしか良さが…。
(それも連載終了から間があんまなくて懐かしさもそれほど…)
駄作でもいい。もう一度見れるなら!
っていうほどの作品でもなかったしなぁ。
サンデーでいえば、
うしおととらにもう一度会える!
三橋と伊藤にもう一度会える!
レベルならどんなに駄作でも読みたいけど。
(完全な個人的好み。そもそも藤田はやらないな)
ラスト何話かの急展開を見ると、
休載のうえに打ち切りだったのかな。
打ち切りだったのなら最終回はよくまとめたなとは思う。
当初の最終回までのプロットを見てみたい。
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5位 アナグルモール
(作品解説)
「人間界は恐ろしい」と教育されて育ってきたきたルチルは「人間は強い」と思い込み、命がけで人間界に潜入、地底人スパイ「間人」。
ルチルは草薙家にホームステイとして、人間に紛れ込むことに成功。人間の弱点を探る。
勘違いから出る真。ギャグコメディー要素の強い、能力バトルストーリー。
(感想)
こちらも福地翼の得意な「能力バトル」。
得意っていうかほぼそれ以外ないんだけども。
能力、毎回よく思いつくな~って思う。
今回は、他作品に比べてもギャグや小ネタが多めな感じ。
千羽が間人のふりして、試験を受けるところは、毎回ハラハラしたよ。
ハッタリだけでよく頑張った!
それにしても、「ストーカーの人」このキャラがいい味出してる。
インビジブルとか特殊能力持っちゃうし、もう、この人が最強なんじゃない?(笑)
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4位 タッコク!!!
(あらすじ・作品解説)
主人公の丸の内ガク(まるのうちがく)とその幼馴染の珠野カコ(たまのかこ)は、幼い時に結婚の約束をしていたが、引っ越しで離れ離れになってしまう。
190もの国を渡り歩き、10年ぶりに日本へと帰ってきたガク。幼き日の約束を果たすためカコに告白する。
しかし久しぶりに帰ってきた日本には、「好きな相手に卓球の試合を申し込み、勝ったら強制的に恋人にし、付き合うことができる」卓球告白法(通称タッコク)という法律が制定されていた。
タッコクという法律の壁。そして、10年の間に卓球ランキング1位となり、甘い球は反射的に打ち返してしまうという、手加減できない体になってしまったカコがガクの前に立ちふさがる。
両思いの二人は無事結ばれることができるのか!?
福地翼が週間サンデー超で連載していたスポーツバトルラブコメ漫画。
卓球×告白の異色のスポーツ漫画
(おすすめポイント・感想・レビュー)
必殺技とかあるタイプのいわゆるテニヌ系のとんでも卓球漫画だけど、福地翼なので違和感はまったくない。むしろ普通の卓球漫画をやるとは誰も思ってないでしょう。笑
ジャンルは卓球ラブコメになってたけど、実際のところラブコメ要素はあんまりなかった気がする。
コメディ主体の卓球能力バトル漫画かな?
能力者は出てこないけど、ちゃんと卓球バトルしながら、うえきの法則で培った能力バトルの要素を上手く組み合わせている感じ。
福地翼の他作品と比べてもギャグ要素は強い作品だと思う。ワードセンスや会話で笑わすタイプではなく、いつもの勢いで乗り切るタイプのヤツ。
卓球で告白するっていう設定が最大の特徴。
なんだけど、後半はあんまり関係なくなっちゃったかな?
基本試合の繰り返しになっちゃうので続けるならいそいろ要素加える必要はあったんだろうけど。
ギガやミサキ、ツッコミ役のムーコにヒカリなど、ガクとカコ以外のキャラもそれぞれに特徴があって良かったけど、卓球という1対1の勝負なので、一度戦った後は空気になりがちなのはもったいなかった。
傑作と言うほどではないけど、最後までテンポも良くて面白い作品でした。
当たりの少ない卓球漫画の中では(卓球漫画と言っていいかはわからないけど)悪くない作品だったと思う。
今こそアニメ化…はさすがにないか?
打ち切られるほどつまらない作品じゃなかったと思うんだけど、打ち切りなのかなぁ?これも体調不良?
基本ピンチからの愛の力で逆転っていうパターンなので、長く続けてもマンネリ化は否めないだろうし、6巻完結はちょうど良い長さだったとは思う。
話自体はきれいにハッピーエンドで終わってるしね。
ただ、AAA編がスッパリなくなっちゃったのは残念だった。
ガクとシバの額の傷の話とか、シバはもっと重要なキャラとして、ストーリーがちゃんと用意されてた気がする。
- 実は地球は宇宙人から狙われていた
- 卓球告白法は宇宙人との対決の為の法律だった
- カコは宇宙人側の代表選手だった
こういうドンデン返しをしれっと持ってこれる世界観を作れるのが福地翼という漫画家。笑
実は結構序盤から伏線張ってたりするんだけど、それにしても突然のぶっ飛んだSF展開は衝撃的でした。
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ビックバンクラッシャー!!
3位 ポンコツちゃん検証中(ポンコツちゃんけんしょうちゅう)
あらすじ・作品解説
異能力バトルマンガに定評のある福地翼による、バトルシーンを一切省いた新しいラブコメ作品。、
高校生の水戸くんと日替わりで変わる不思議な能力を持つ夢咲さんの甘酸っぱいラブコメディー。
1年後に地球に落ちてくるという隕石を止めるために、毎日異なる能力を検証していく二人。
数々のポンコツ能力の中から地球の危機を救うことのできる能力は見つかるのか?そして二人の恋の行方は?
おすすめポイント・感想・レビュー
いつもの「能力×バトル」ではなく、今回は「能力×ラブコメ」
日替わりで変わるユニーク(ポンコツ)な能力を検証していくというスタイルが楽しいです。
女性主人公!
今回は福地翼作品としては珍しい(初めて?)の女性主人公。
『うえきの法則』の頃から考えると、あらためて絵の上達ぶりがすごい。
福地翼ヒロインをこんなに可愛いと思える日がくるとは思わなかった。びっくり。
夢咲さんの関西弁の魅力にやられます。
日替わり能力
バトルシーンなしでもちゃんと能力マンガになってます。
毎日日替わりで能力が変わるという設定は、今まで数多くの能力バトル作品を描いて生きた福地翼ならでは。
能力も「プリン化」「ドローン化」など、一風変わった福地翼らしい能力が満載です。
こんな人におすすめ!
一話完結で読みやすく、作品自体も10巻で完結しているのでサクッと読めます。
日常ラブコメとしてはそれほど目新しさはないテンプレ展開だけど、福地翼ならではの能力要素が加わることでオリジナリティあふれる作品になっているので、よくある日常系のラブコメ漫画に飽きた人にもおすすめ。
読後感もとても良く、今までの作品とは違った毛色の作品で楽しめます。
福地翼作品の最後がハッピーエンドなのは分かっていたけれど、最後の戦いで今までの能力をフル活用する展開は分かっていてもやっぱりいい。
基本は繰り返しでワンパターンになりがちなので、10巻でまとめたのも良かったと思う。
隕石を破壊して、恋愛も成就。ラブコメとしても、能力マンガとしてもしっかりと答えを出していて、いいラストでした。
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毎話入るあらすじ説明のパロディが楽しい。ちょわー!
2位 サイケまたしても
(作品解説)
「うえきの法則」の漫画家、福地翼が描くループもの。
平凡な中学生・サイケこと葛代斎下は幼馴染みの蜜柑の死をきっかけに、一日前へと戻るループ能力を手に入れる。
この能力を駆使して正義のヒーローになろうとするサイケだが、自分以外の能力者も次々と現れて……。
題材こそよくあるが、そこはきちんと福地翼らしさが出ている。
(感想)
最初は、ジョジョ四部のバイツァ・ダスト中の川尻早人のような展開。
その後は能力者が次々と現れて能力バトルへと移っていく。
過去にループするというありがちな話だけど、
そのループ能力の使い方は結構きつい。
一度、池で溺れないといけないのだから。
(福地翼って縛り設定好きだな)
だから戦い方は、自然と
「戦う」「溺れる」「戦う」「溺れる」を何度も繰り返して、
戦法を把握してから隙を突くという気の遠くなるような方法。
無茶にもほどがあるけれど、妙に格好良く見えてしまうのだ。
ヒーローになる。それだけを支えに人助けを続けていくサイケを、
読んでいくうちに応援したくなってくる。
最初マンネリ早いかなと思ってたけど、巻数を重ねるごとに
面白くなってる。なので期待を込めてランキングアップ。
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1位 うえきの法則
(作品解説)
奇妙な能力を持った主人公・植木耕助と、彼の秘密を探ろうとするヒロイン・森あいを中心に繰り広げられる異能力バトル漫画。
絵は荒いけれど少年漫画らしい勢いの良さと大きなコマでとても見やすい。
知名度は、アニメ化こそされたけれど、そこまでメジャーでもない。
一風変わった能力持ちのキャラばかりなので、どんな能力が出てくるのかを見るのも楽しい。
(感想)
そこまでメジャーではないけれど、
タイトルを言えば「あー、知ってる」っていう人は多い漫画じゃないかな?
連載時はその絵柄と作風でよくガッシュと比べられてたな。
友情の大切さについて、ストレートに伝えてくるから分かりやすい。
人によっては暑苦しいかもしれないけれど、その暑苦しさがまたいい!
キャラクターも個性豊かで、
特にヒロイン・森あいのツッコミっぷりは読んでいて
「お疲れ様」と肩を叩いてあげたくなるレベル。
この作品のキーワードのひとつは「才能」
才能を使った限られた能力で戦うバトルは上手かった。
(4部の荒木には及ばないが)
話が進むにつれて、バトル漫画によくある
「能力インフレ(強い能力がポンポン出てくること)」が起きて、
この才能に関する設定は死に設定となってくるんだけど、
(途中完全に神器メインで烈火の炎みたいになってたな)
おいおいここで才能が重要になるのか!
と思いも寄らない形でこの才能が活きてくる!
そのおかげもあって、終盤の引きは強かった。
最終回もちゃんと感動させてくれる。
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あとがき
あなたがランキング1位に選ぶおすすめ作品はどの漫画ですか?
最初の頃は雷句誠の劣化版、劣化荒木とも言われてたけど、作品重ねるごとに福地翼の作品っていうオリジナリティを確立していきましたよね。
結局ランキング1位にしちゃったけど、未だにうえきが代表作と呼ばれちゃうのが残念だなぁ。
他の作品もどれもおすすめできる作品はあるんだけど、連載が不安定なのがイタイ。
やっぱり最大の弱点は福地翼自身が健康の才を失ってしまっていることかもしれない。
長期休載してからの、連載再開して短期間で完結っていうのが続いちゃったからな。
それでも必ず伏線回収して、きちんと風呂敷畳んで終わらせるから、作品の満足度は低くなっても消化不良がないのはいいところ。
『サイケまたしても』の時のように、エピソードごとに書き溜めて、短期集中連載を繰り返すやり方は大正解だと思う。これからも病気せずに描き続けて欲しい。
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