時代ごとに胸を打つ作品を残してきた漫画家といえば、この人、小山ゆう(こやまゆう)。
ボクシング、陸上、SF、幕末、時代劇と、描いてきたジャンルはかなり幅広め。それでも、どの作品にも共通しているのは、やっぱり「人間」を描いていることです。強い人だけでなく、迷う人、弱い人、ずるい人までしっかり描くから、脇役まで妙に人間臭い。そして、気づけばそんな登場人物たちが大好きになっているんですよね。
『がんばれ元気』では努力と成長だけでなく、その先にある人生の苦さまで描き、『お~い!竜馬』では歴史上の人物を生きた人間として見せてくれる。『あずみ』では非情な時代を生き抜く少女の葛藤と、それでも人を思う気持ちを丁寧に描いています。題材は違っても、最後に心に残るのは登場人物たちの生き様です。人の生き様を描かせたら天才的にうまい。
そんな人間の弱さも強さも、優しさも残酷さも描く小山ゆうのおすすめ作品を、ランキング形式で紹介します!
16位 男ぞ!ケンノ介(おとこぞ!ケンノすけ)
30秒でわかる作品紹介
『男ぞ!ケンノ介』は、江戸時代を舞台に、立派な武士を目指す少年・ケンノ介の成長を描いた時代劇コメディです。
主人を亡くし、女性ばかりとなった藤岡家に生まれた待望の男子・ケンノ介。しかし、甘やかされて育ったことで、祖母は立派な武士に育てようと厳しく鍛えることに。
全1巻と短い作品ながら、ケンノ介の成長や個性的な大人たちとのやり取りなど、後の小山ゆう作品にもつながる要素が詰まった初期作品です。
ランキングの理由・推しポイント
第16位は『男ぞ!ケンノ介』。
小山ゆうのかなり初期に描かれた作品で、全1巻ということもあり、サクッと読める時代劇コメディです。
とはいえ、どうしても作品の厚みでは後年の作品に及ばない。同時期のギャグ路線には『おれは直角』という強すぎる作品もあるしね。
まっすぐな主人公が周囲の人々と関わりながら成長していくという、小山ゆう作品らしさはこの頃からすでに感じられるので、小山ゆうの初期作品として読んでみるのも面白いです。
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15位 いざ!竜馬(いざ!たつま)
30秒でわかる作品紹介
『いざ!竜馬』は、10歳の小学生・塚原竜馬が、一流商社でサラリーマンとして働くという異色のお仕事コメディです。
格闘技道場で体と「男道」を鍛える竜馬でしたが、父親がまさかの出社拒否症に。そこで一家を支えるため、小学校を辞めて父親が勤める巨大商事へ出社することになります。
小学生が大人たちに交じって社会の荒波に挑むという、今読んでもなかなかぶっ飛んだ設定が面白い全2巻の作品です。
ランキングの理由・推しポイント
第15位は『いざ!竜馬』。
「出社拒否症の父親に代わって、10歳の息子が一流商社で働く」という設定からしてすごい。
当時ならではの無茶苦茶なギャグ設定ですが、それを勢いのあるコメディとして成立させているのが本作の面白いところです。
小山ゆう作品全体としてもめずらしい現代コメディで、『おれは直角』から続く初期のギャグ路線では、長編としてこれが最後の作品になるのかな。
ドタバタギャグ系はやっぱりデビュー作が強くなるね。
残念ながら全2巻と短い作品となりましたが、小山ゆう初期の作風を知るうえでも面白い一作です。
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14位 サムライ数馬(サムライかずま)
30秒でわかる作品紹介
『サムライ数馬』は、日本屈指の大財閥・兵藤コンツェルンの跡継ぎとして、男の中の男になるよう育てられた少女・数馬を主人公にした作品です。
父の死をきっかけに、本当は女性として生きたいと願う数馬。しかし、遺産をめぐって争う姉たちを目の当たりにし、父の会社を継ぐことを決意します。
豪快でパワフルな世界観の中で、数馬の葛藤や成長もしっかり描かれる、大胆さと繊細さをあわせ持った全2巻の物語です。
ランキングの理由・推しポイント
第14位は『サムライ数馬』。
男の中の男として育てるため、少女の数馬を無理くり荒々しい男に育ててしまう。まず、この設定からしてパワフルです。
さらに印象に残っているのが、作中に登場する老人たち。数馬から「ブ男」と言われて嬉し涙を流したり、電車で痴漢と間違われて大喧嘩したりと、とにかく愛嬌があるんですよね。
そんなコミカルなやり取りも多く、全体的に痛快で明るい。それでいて数馬自身の葛藤もしっかり描かれているのが魅力です。
面白かっただけに、もっと長く読みたかった作品ですが、残念ながら全2巻とかなり短め。
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13位 風の三郎(かぜのさぶろう)
30秒でわかる作品紹介
『風の三郎』は、「炎の剛球」を投げる少年・武蔵三郎が、史上最強の野球チームを作るため、全国に散らばる仲間を探して旅をする野球漫画です。
幼い頃から一流の投手になるため祖父に育てられた三郎は、個性的な能力を持つ男たちと出会い、ときには勝負しながら一人ずつ仲間を集めていきます。
高橋慶彦など実在のプロ野球選手まで登場する、リアルとは真逆の豪快さが楽しい全4巻の野球漫画です。
ランキングの理由・推しポイント
第13位は『風の三郎』。
炎の剛球を投げる主人公に、全国を旅して最強の仲間集め。野球漫画ではあるんだけど、かなりの「とんでも野球」です。
特に本作の面白さになっているのが、クセの強い男たちを一人ずつ仲間にしていく展開。それぞれにエピソードがあり、つぎはどんなとんでもない能力を持った選手が加わるのかというワクワク感があります。
ただ、全4巻ということもあって物語はかなりコンパクト。今のリアル志向な野球漫画とは違う、必殺技が飛び交う豪快な野球漫画を読みたい人にはおすすめの作品。
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12位 チェンジ
30秒でわかる作品紹介
『チェンジ』は、車椅子で生活しながら野球に憧れていた少女・早を主人公にした、ファンタジー要素のある野球漫画です。
事故によって命を落としてしまった早でしたが、彼女の境遇を不憫に思った死神によって、49日間だけ女子高生の姿で新しい命を与えられることに。
そして念願だった野球部に入り、仲間たちと甲子園を目指します。野球だけでなく、限られた時間の中で友情や恋、生きることを描いた全5巻の青春物語です。
ランキングの理由・推しポイント
第12位は『チェンジ』。
小山ゆう作品にはめずらしいファンタジー作品。
死神から与えられた49日間の命で、大好きだった野球に挑戦する。野球漫画にファンタジーを組み合わせた設定が面白い作品です。
しかも、ただ甲子園を目指すだけではなく、早に残された時間には限りがある。この設定があることで、仲間との友情や恋といった青春ドラマにも、どこか切なさがつきまといます。
小山ゆう作品としては全5巻と短めですが、そのぶん物語もコンパクト。内容的にもまとまっていて、長編が多い小山ゆう作品の中では、比較的手を出しやすい作品です。
今回は12位にしましたが、短い作品の中に小山ゆうらしい人間ドラマが詰まった、隠れた良作だと思います。
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11位 ももたろう
30秒でわかる作品紹介
『ももたろう』は、離島で育った規格外の青年・百田桃太郎が、大相撲の世界へ飛び込んでいく相撲漫画です。
高校卒業後、力士になるため上京した百田は、島で鍛えたとんでもない肉体と相撲の強さを武器に角界へ。しかし、相撲と同じくらい女の子も大好きで、伝統や格式なんてお構いなしに騒動を巻き起こしていきます。
豪快な相撲と下ネタありの笑いを交えながら、型破りな主人公が角界を駆け上がっていく全10巻の相撲コメディです。
ランキングの理由・推しポイント
第11位は『ももたろう』。
とにかく主人公の百田桃太郎が破天荒!
相撲はめちゃくちゃ強いのに、女性を見るとすぐにデレデレ。伝統と格式を重んじる大相撲の世界でもまったくお構いなしで、周囲を巻き込みながら突き進んでいきます。
そんな百田のキャラクターもあって、相撲漫画ながら雰囲気はかなり明るめ。真剣勝負の熱さはありつつ、堅苦しくならずに読めるのが本作の特徴です。
小山ゆうのスポーツ漫画といえば『がんばれ元気』や『スプリンター』がありますが、それらとはまた違った痛快さを楽しめる作品。
そして、この作品以降、小山ゆう作品のエロ描写が増えた気がする。笑
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10位 AZUMI〜あずみ〜
30秒でわかる作品紹介
『AZUMI〜あずみ〜』は、『あずみ』の舞台を幕末へと移し、新たな刺客・あずみの戦いを描いた全18巻の歴史アクション漫画です。
物語は桜田門外の変から始まり、幕末の動乱とともにあずみの暗殺者としての人生を描いていきます。
そして大きな見どころとなるのが、『お~い!竜馬』にも登場した坂本竜馬たちとの共演。小山ゆうが描いた幕末の世界と『あずみ』が交わる、ファンにはうれしい作品です。
ランキングの理由・推しポイント
第10位は『AZUMI〜あずみ〜』。
『あずみ』を時代を変えてもう一度やる。この発想には最初びっくりしました。
幕末を舞台にしているので、坂本竜馬をはじめとする実在人物も多数登場。しかも見覚えのあるキャラクターたちが次々と出てくるのがうれしいところ。
そんなわけで『お~い!竜馬』が好きな人には無条件でおすすめ。あの幕末の世界を別の角度からもう一度楽しめます。
単体の歴史アクション漫画としては充分に面白いんですが、『あずみ』と比べてしまうとどうしても順位は下がってしまいます。
『あずみ』の続編としては、どうしても焼き直しっぽさを感じてしまうところもあるし、何より前作の「あのあずみ」のその後が読めるわけではないので。
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9位 颯汰の国(そうたのくに)
30秒でわかる作品紹介
『颯汰の国』は、江戸幕府が徳川家康から秀忠、家光へと移り変わる時代を舞台に、青年・佐々木颯汰の戦いを描いた全15巻の歴史漫画です。
寺の和尚に育てられ、剣の達人へと成長した颯汰。しかし、平穏に暮らしていた領地が幕府によって改易されたことで、その運命は大きく動き始めます。
圧倒的な力を持つ幕府を相手に、颯汰たちはどう生き、どう戦うのか。史実を絡めながら一人の青年の生き方を描く歴史スペクタクルです。
ランキングの理由・推しポイント
第9位は『颯汰の国』。
『あずみ』など数々の歴史漫画を描いてきた小山ゆうが、再び江戸初期を舞台に挑んだ作品です。
主人公の颯汰は剣の腕も立つまっすぐな青年で、巨大な江戸幕府を相手に仲間たちと立ち向かっていく。史実をベースにしながらも、難しい歴史漫画にならず、しっかりエンタメとして読ませてくれます。
小山ゆうらしい時代劇を楽しめる作品ですが、『あずみ』や『お~い!竜馬』ほど強烈に印象に残った作品かというと、そこまではいかなかったかな。
とはいえ、70歳を超えてからこれだけの長編歴史漫画を描き切っているのは、やっぱりすごいです。
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8位 女神の標的(めがみのひょうてき)
30秒でわかる作品紹介
『女神の標的』は、終戦から8年後の日本を舞台に、旧陸軍が残したとされる隠し金塊をめぐる争いを描いた全9巻のヒストリカルサスペンスです。
主人公は、大衆演劇で女優として活躍する霧島春子。ある日突然、謎の男たちから金塊の手がかりを知っているはずだと狙われ、さらに戦死したと思っていた父の死にも金塊が関係していたことを知らされます。
戦後の日本を舞台に、普通の女性だった春子が巨大な陰謀へ巻き込まれていく作品です。
ランキングの理由・推しポイント
第8位は『女神の標的』。
80歳を目前にして、まだこんな新しい作品を描くのか!
『あずみ』シリーズ以来の女性主人公ですが、春子はあずみのように圧倒的な戦闘力を持っているわけではありません。そんな彼女が旧陸軍の隠し金塊をめぐる争いに巻き込まれていくという、これまでとはまた違った女性主人公を描いています。
さらに戦後日本、隠し金塊、裏社会、巨大な権力と、分かりやすいサスペンス。題材もかなり好み。
また新しい引き出しを見せてくれたという意味でも、直近で連載していた『颯汰の国』よりも上位にしました。
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7位 おれは直角(おれはちょっかく)
30秒でわかる作品紹介
『おれは直角』は、江戸時代の長州藩を舞台に、下級武士の家に生まれた少年・石垣直角の成長を描いた全14巻の時代劇コメディです。
父から教えられた武士の心得を真っすぐに守る直角は、名門藩校・萩明倫館へ入学。しかし、その生真面目すぎる性格と行動力で、次から次へと騒動を巻き起こしていきます。
笑いあり、武芸あり、友情あり。曲がったことが大嫌いな直角が、周囲の人々を巻き込みながら成長していく小山ゆうの初期作品です。
ランキングの理由・推しポイント
第7位は『おれは直角』。
直角は身分こそ低いものの、武芸の腕は一流。そして何より、名前の通りとにかく真っすぐ。歩き方ひとつとっても、カーブはなし。曲がるときはいつでも直角。笑
自分の信念を曲げずに突き進み、いつの間にか周囲から信頼されていく姿は、後の小山ゆう作品の主人公にも通じるものがあります。
基本は明るい時代劇コメディですが、しっかり人間ドラマを見せてくるのも本作の魅力。
特に、城代家老の孫である北条照正との友情は、コメディ漫画なのにしっかり感動させられました。
代表作のイメージも強い『おれは直角』だけど、これデビュー作なんだよね。デビュー作の時点で、すでに「小山ゆうらしさ」が詰まった作品です。
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6位 雄飛(ゆうひ)
30秒でわかる作品紹介
『雄飛』は、敗戦直後の日本を舞台に、復讐を胸に生きる青年・雄飛の人生を描いた全16巻のヒューマンドラマです。
幼い頃、満州から引き揚げる混乱の中で母と姉を殺された雄飛。その後、侠客・大垣親分の養子となり、17歳でプロボクサーとしてデビューします。
ボクシング、任侠、恋愛、そして家族を奪った男への復讐。いくつもの人生の岐路に立たされながら、激動の昭和を生きる雄飛の姿を描いた作品です。
ランキングの理由・推しポイント
第6位は『雄飛』。
『がんばれ元気』以来となる小山ゆうのボクシング漫画…と思いきや、ボクシングはあくまで一要素。本作の中心にあるのは、雄飛という一人の青年の生き様です。
仲間のために生きたい。好きな女性と幸せになりたい。ボクシングにも打ち込みたい。そして、母と姉を殺した男には何を犠牲にしてでも復讐したい。
いや、一人で抱えるには多すぎる!
それでも雄飛は頭がよくて、誠実で、とにかくいいやつ。いくつもの選択を迫られながら懸命に生きる姿を見ていると、応援せずにはいられません。
スポーツ漫画ではなく、一人の青年の人生をじっくり描いたヒューマンドラマとして面白い作品です。
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5位 愛がゆく(あいがゆく)
30秒でわかる作品紹介
『愛がゆく』は、未来から現代へ送られてきた少年・北条愛を主人公にした、全12巻のSF漫画です。
雪の夜、荒くれ者の北条松五郎に拾われた赤ん坊・愛。松五郎に育てられ成長していく中で、愛はやがて不思議な力に目覚め、自分が未来から送り込まれた存在であることを知っていきます。
超能力や未来人との戦いを描きながら、愛と松五郎の親子愛や仲間との絆もしっかり描かれる、小山ゆう作品ではめずらしい本格SFです。
ランキングの理由・推しポイント
第5位は『愛がゆく』。
スポーツや歴史もののイメージが強い小山ゆうが、超能力や未来人、人類滅亡の危機まで描いた異色のSF作品です。
とはいえ、やっぱり中心にあるのは「人」。何度倒されても、仲間に支えられながら人類や大切な人たちのために戦う愛の姿には、しっかり感動させられました。
そして忘れちゃいけないのが、愛を男手ひとつで育てた松五郎。不器用で荒っぽい男なのに、愛への愛情はとにかく深い。この二人の血のつながらない親子愛にも心を打たれます。
SFという小山ゆう作品ではめずらしい題材ながら、読んでみればしっかり小山ゆう。
隠れた良作が『チェンジ』なら隠れた名作は『愛がゆく』(ファンからすれば隠れてないでしょうけど)。
今読んでもストーリーにぐいぐい引き込まれる、おすすめの作品です。
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4位 スプリンター
30秒でわかる作品紹介
『スプリンター』は、100メートル走で世界最速を目指す青年・結城光を主人公にした全14巻の陸上漫画です。
日本有数の財閥・結城コンツェルンの養子として育ち、後継者になるため帝王学を学んでいた光。しかし、陸上選手・水沢裕子や高校教師・神野との出会いをきっかけに、スプリンターとしての才能を開花させていきます。
財閥の後継者という立場と世界最速への夢。その間で揺れながら、100メートルという一瞬の勝負に人生を懸ける男たちを描いたスポーツ漫画です。
ランキングの理由・推しポイント
第4位は『スプリンター』。
将来を約束された財閥の後継者という立場よりも、「世界最速の男」になる夢を選ぶ。この光の生き方がとにかく熱い!
しかも100メートル走という、ほんの10秒ほどで決着する競技をここまで熱く描けるのがすごい。光だけでなく、個性的なライバルたちも次々と登場し、「人間はどこまで速く走れるのか」という世界へどんどん引き込まれていきます。
後半になると結城コンツェルンをめぐる経営や後継者争いまで絡み、光はスプリンターとしての人生だけでなく、自分がどう生きるのかという選択まで迫られていきます。
陸上漫画からそこまで話が広がるの!?という展開ですが、財閥の後継者という最初からあった設定が、後半で大きく物語に絡んでくるのも『スプリンター』ならでは。
読んでいると、自分までちょっと速く走れそうな気がしてくるんですよね。指先を伸ばすイメージだけで、10秒は切れなくても絶対もう少し速く走れたと思う。笑
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3位 あずみ
30秒でわかる作品紹介
『あずみ』は、戦国末期から江戸初期を舞台に、刺客として育てられた少女・あずみの生き様を描く歴史アクションです。
幼い頃から山奥で厳しい修行を受けてきたあずみは、泰平の世を乱す者を討つため、仲間たちとともに外の世界へ。徳川家康をはじめとする実在の人物も登場し、歴史の裏側でさまざまな任務に挑んでいきます。
実在の武将たちを交えた時代劇としての面白さに加え、容赦のない戦いと出会いと別れを重ねながら変化していく、あずみ自身の物語も大きな魅力です。
ランキングの理由・推しポイント
第3位は『あずみ』。
小山ゆう作品の中でも、主人公の魅力と時代劇の相性がかなり強く出ている作品です。
とにかく主人公のあずみが魅力的。恐ろしく強いのに、その強さとは真逆なくらい純粋で優しい。このギャップもたまりません。
そして、小山ゆうらしい容赦のない人間ドラマ。魅力的な仲間たちが次々と登場しては離脱していくのがめちゃくちゃせつない。
さらに、派手に斬り合うのではなく、一瞬で勝負が決まる独特の殺陣も見どころ。
全48巻とかなりの長編ですが、それでも最後まで読んでしまう面白さがあります。
正直、1位にしてもおかしくないくらい、小山ゆう作品を語るなら絶対に外せない作品です。
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2位 がんばれ元気(がんばれげんき)
30秒でわかる作品紹介
『がんばれ元気』は、父と同じプロボクサーの道を歩む少年・堀口元気の成長を描いた全28巻のボクシング漫画です。
幼い頃からプロボクサーの父・シャーク堀口と全国を転々としていた元気。しかし、父は天才ボクサー・関拳児との試合後に命を落としてしまいます。
やがて成長した元気は、父が果たせなかった世界チャンピオンという夢、そして関拳児との戦いを目指してボクシングの世界へ。少年から青年へと成長していく元気の人生を描いた、ボクシング漫画の名作です。
ランキングの理由・推しポイント
第2位は『がんばれ元気』。
ボクシング漫画の名作といえば『あしたのジョー』。そして、もう一つ挙げたいのがこの『がんばれ元気』です。
実際、小山ゆう自身も『あしたのジョー』を強く意識しながら、あえて正反対の作品を目指したそうです。
どこか陰を背負い、破滅へと向かっていく矢吹丈に対して、堀口元気は明るく、優しく、真面目。それでもボクシングへの思いは誰よりも強く、自ら厳しい世界へ飛び込んで頂点を目指していきます。
試合の熱さはもちろんですが、幼い元気が成長し、さまざまな人と出会いながら一人のボクサーになっていく人間ドラマとしても面白い。
『あしたのジョー』や『はじめの一歩』と比べると、知名度はあんまり高くない気がする。
当時漫画を読んでいた人やアニメを見ていた世代なら「知ってて当たり前」くらいの作品なのに、それより下の世代になると一気に知られていない印象があります。正直もっとボクシング漫画として語られてもいい作品だと思うんだけどなぁ。
古い作品だからと敬遠するのはもったいない。今読んでも間違いなくおすすめできる、ボクシング漫画の名作です。
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1位 お~い!竜馬(おーい!りょうま)
30秒でわかる作品紹介
『お~い!竜馬』は、幕末の英雄・坂本竜馬の生涯を、武田鉄矢・原作、小山ゆう・作画で描いた歴史漫画です。
物語は、泣き虫で勉強も剣術も苦手だった幼少期からスタート。土佐での身分差別や仲間たちとの出会いを経て成長し、やがて勝海舟、西郷隆盛、高杉晋作ら幕末の人物たちと関わりながら、日本を変えるため奔走していきます。
史実にフィクションを交えながら、坂本竜馬という一人の男の人生を少年時代からじっくり描いた幕末漫画の名作です。
ちなみに本作では、一般的な「坂本龍馬」ではなく、武田鉄矢が影響を受けた司馬遼太郎の『竜馬がゆく』と同じ「坂本竜馬」の表記が使われています。
ランキングの理由・推しポイント
第1位は『お~い!竜馬』。
『がんばれ元気』も『あずみ』も名作。でも、小山ゆう作品で一つ選ぶなら、やっぱりこれ。
武田鉄矢と小山ゆうが描く坂本竜馬は、とにかく人間臭い。泣き虫だった少年が、さまざまな人と出会い、悩み、失敗しながら成長し、やがて幕末という時代そのものを動かしていく。その過程をじっくり描いているからこそ、どんどん竜馬という人物が好きになっていきます。
そして竜馬だけじゃない。武市半平太、岡田以蔵、高杉晋作、勝海舟、西郷隆盛など、幕末の人物たちが小山ゆうの絵で生き生きと動き回る。史実とは違うフィクションもありますが、「幕末って面白い!」と思わせる力は抜群です。
最初は小山ゆうの個性的な絵柄で坂本竜馬?と思ったけど、今では完全にこれも一つの竜馬像。坂本竜馬を思い浮かべる時にこの絵が浮かぶ人も多いんじゃないかな?
史実に忠実な坂本龍馬伝というより、かなり「竜馬贔屓」な漫画です。でも、それでいい。というか、そこが好き。
そんなわけで、完全に個人的な好みも入っていますが、坂本龍馬好きなら間違いなくおすすめ。小山ゆう作品ランキング、第1位は『お~い!竜馬』です。
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あとがき
あなたがランキング1位に選ぶおすすめ作品はどの漫画ですか?
『お~い!竜馬』の位置はここじゃないような気もするけど、思い入れが強すぎて、ランキング1位にせずにはいられない。
小山ゆうの漫画の絵柄は、いつ見ても古臭いんだけど(褒め言葉?)、誰もが好きになっちゃう男を描かせたら、右に出る漫画家がいないんじゃないかと思うぐらい主人公が魅力的なんですよね。
そう考えると、歴史上の偉人の中でも屈指の人気を誇る竜馬を小山ゆうが描いたのは、大正解だったなと思う。
でもやっぱり特にうまいなと感じるのは感情表現。この人の喜怒哀楽表現って独特だけど、ほんとに天才的!
個人的には、つらすぎて笑っているように口元が歪む、あの独特の表情がたまらない。
歪むといえば、ぐにゃ~って歪む背景も小山ゆう作品ならではの特徴だね。
時代漫画で見せる、流れるような殺陣も特徴のひとつ。戦闘シーンの魅せ方が抜群に上手い!
50年以上描いてて、時代ごとに面白い作品を出し続けてる。ホントにすごい漫画家です。
あだち充も村上もとかも高橋留美子もそうだけど、サンデーで活躍してた漫画家ってホントに息が長いなぁ。
合法的に漫画を安く・無料で読む方法!
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