【とにかく読ませるのがうまい!】ハロルド作石のおすすめ漫画作品ランキング!

ハロルド作石

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キャラ・ストーリー・構成・間・笑い・見せ場・題材への落とし込みまで、とにかく読ませるのがうまい漫画家・ハロルド作石(ハロルドさくいし)。派手な展開を連発するわけでもないのに、気づけば「この先どうなる?」とページをめくる手が止まらなくなる。

描く題材は、不良、野球、音楽、漫画家、歴史ものまで本当にバラバラ。それでも共通しているのが、迷ったり、くすぶったり、失敗したりする「人」をしっかり描いていることです。何気ない会話や表情、ちょっとした間でキャラクターを好きにさせ、じっくり積み重ねたかと思えば、ここぞという場面で一気に熱くする。笑いもシリアスもヒキも含めて、とにかく漫画として読ませるのがうまい!

『ゴリラーマン』では、ほとんどしゃべらない主人公を強烈なキャラクターに仕立て、『ストッパー毒島』では野球を知らなくても熱くなれる物語を描く。そして『BECK』では、音の出ない漫画なのにライブの音や会場の熱気まで伝わってくる。ここまで題材が違うのに、どれもちゃんと面白い。

よくも悪くもキャラクターを少し意図的に不細工に描くのが特徴的。一見するとやや癖のある絵ですが、読んでいるうちにだんだん病みつきになってくる不思議な魅力があります。

そんな、何を描いても面白い、ハロルド作石のおすすめ作品をランキング形式で紹介します!

9位 バカイチ

30秒でわかる作品紹介
『バカイチ』は、ケンカは強いけど生き方はいいかげんな高校生・大場一良、通称「バカイチ」を主人公にした格闘技コメディです。

ジャッキー・チェン好きのバカイチは、新任教師・関根に格闘技の才能を見いだされ、新設された格闘技部へ。関根の指導を受けながら、空手をはじめとするさまざまな格闘技の世界へ足を踏み入れていきます。

本格的な格闘技を題材にしながらも、そこはハロルド作石。クセの強い登場人物たちやシュールな笑いもしっかり盛り込まれた、全4巻でサクッと楽しめる作品です。

ランキングの理由・推しポイント
第9位は『バカイチ』。

最下位にはしましたが、決してつまらないわけではありません。闘技漫画としての熱さがありながら、どこか力の抜けた笑いやクセの強いキャラクターもいて、初期のハロルド作石らしさを楽しめます。

特に面白いのが、主人公のバカイチと師匠となる関根のコンビ。真面目に格闘技をやっているはずなのに、二人ともどこかズレていて、その掛け合いがいい味を出しています。

『サバンナのハイエナ』から再びコメディ寄りの作風に戻したものの、やっぱりこの路線だとデビュー作の『ゴリラーマン』のインパクトが強すぎたなぁ。

全4巻と短く読みやすいので、ハロルド作石の初期作品を読んでみたい人や、格闘技とコメディの組み合わせが好きな人にはおすすめです。

8位 7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT(しちにんのシェイクスピア ノンサンズドロイクト)

30秒でわかる作品紹介
『7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT』は、『7人のシェイクスピア』の続編にあたる歴史漫画です。

舞台は16世紀のロンドン。田舎からやってきたランスことウィリアム・シェイクスピアが、仲間たちの才能を結集しながら脚本を書き、演劇の世界で成り上がっていく姿を描きます。

前作よりも演劇そのものが物語の中心となり、ライバルとの競争や劇団同士の争いなど、さらにスケールアップ。シェイクスピアの名作がどのように生まれたのかを大胆な解釈で描く、本格歴史ロマンです。

ランキングの理由・推しポイント
待ちに待った『7人のシェイクスピア』の続編!

舞台をロンドンへ移し、いよいよシェイクスピアが演劇の世界へ。

前作の段階では、何が7人なんだろうという感じでしたが、今作でついに7人のシェイクスピアが出揃います。ライバルとの競争や劇団同士の争いも加わって、芝居の熱もグッとアップ!前作以上にドラマが大きく動いていきます。

…と思ったら、また止まっちゃった。

物語はまだ途中。続きが気になるところで長らく新刊が出ていないのは、やっぱり大きなマイナスポイントです。

作品そのものは面白いだけに、なおさらもったいない。でも、その間に描いてる『ゴリラーマン40』や『THE BAND』が面白いからたちが悪い。笑

いつか再び物語が動き出すことを期待しつつ、現時点ではこの順位に。

7位 ゴリラーマン

30秒でわかる作品紹介
『ゴリラーマン』は、ゴリラのような顔をした無口な高校生・池戸定治、通称「ゴリラーマン」を主人公にした学園漫画です。

ケンカや不良同士の抗争も描かれますが、かなりギャグ寄りなのが特徴。そして何より衝撃なのが、主人公なのにしゃべらないこと。モノローグで心の内を語ることすらなく、周囲のキャラクターたちの視点からゴリラーマンという人物を描いていきます。

そんな異色の主人公で全19巻まで続いた、ハロルド作石の連載デビュー作です。

ランキングの理由・推しポイント
主人公がしゃべらない。それどころか心の声すらほとんど描かれない。それで全19巻の長期連載って、改めて考えるとすごい漫画です。

何を考えているのか分からないゴリラーマンに、周囲の人間が戸惑いながらも少しずつ惹かれていく。その気持ちに読者まで共感してしまうのが本作の面白いところ。姉が登場したときのインパクトや、きれいに決まったラストも印象に残っています。

ただ、後のハロルド作品と比べるとかなりコメディ色が強く、デビュー作ということもあって今読むと序盤は読みづらさもあるかな。

それでも、ここからハロルド作石が始まったと思えば一度は読んでおきたい作品。そして個人的には、今の画力と構成力で再びゴリラーマンを描いた『ゴリラーマン40』のほうがさらに面白かったので、元祖はこちらの順位にしました。

6位 7人のシェイクスピア(しちにんのシェイクスピア)

30秒でわかる作品紹介
『7人のシェイクスピア』は、世界的な劇作家ウィリアム・シェイクスピアを題材に、その知られざる半生を大胆な解釈で描いた歴史漫画です。

舞台は16世紀のイギリス。若きシェイクスピアことランスと、不思議な才能を持つ少女・リーたちとの出会いを軸に、彼が少しずつ詩や舞台脚本の世界へ足を踏み入れていく姿を描きます。

史実をベースにしながら、宗教や身分差、当時の暮らしまで丁寧に描かれた、ハロルド作石では珍しい本格歴史ものです。

ランキングの理由・推しポイント
現代を描くイメージが強かったハロルド作石が、まさかのシェイクスピア。最初は意外でしたが、建物や教会、当時の暮らしまでしっかり描き込まれていて、16世紀イギリスの空気へ自然と引き込まれていきます。

リーの詩をきっかけに、ランスが少しずつ舞台脚本にのめり込んでいく流れも面白い!

ただ、物語がいよいよロンドンへ向かうというところで第一部完結。そのまま長く続きが読めなかったため、以前はかなり評価しづらい作品でした。

すぐに『RiN』の連載が始まってしまったので、ここで打ち切りかと思いましたが、5年の時を経て復活!物語がちゃんと先へ進んだことで評価も大幅アップし、第6位です。

5位 THE BAND(ザ・バンド)

30秒でわかる作品紹介
『THE BAND』は、『BECK』のハロルド作石が再びバンドを題材に描く青春音楽漫画です。

主人公は、小学生の頃に初めて見たライブをきっかけに音楽へ憧れを抱いた新木友平。成長した友平は、個性豊かな仲間たちとの出会いをきっかけに、本格的にバンドの世界へ足を踏み入れていきます。

バンド結成や作曲、ライブなどを通して、若者たちが音楽と向き合いながら成長していく姿を描いた作品です。

ランキングの理由・推しポイント
『BECK』以来となるハロルド作石のバンド漫画。これは期待せずにはいられません。

同じバンドものだけにどうしても『BECK』と比べたくなりますが、今のところしっかり面白い。音楽にのめり込んでいく若者たちや、仲間が集まり、曲を作り、ライブへ向かっていく流れには、やっぱりハロルド作石らしいワクワク感があります。

まだ連載中ということで今回は第5位。ただ、現時点ですでに上位に入れたいくらい面白い。ここからどんなバンドになり、ヒット作『BECK』とは違う物語を見せてくれるのか楽しみな作品です。

4位 ゴリラーマン40(ゴリラーマンフォーティ)

30秒でわかる作品紹介
『ゴリラーマン40』は、ハロルド作石の連載デビュー作『ゴリラーマン』のその後を描いた続編です。

高校時代から時は流れ、40歳になったゴリラーマンこと池戸定治。かつての仲間たちもそれぞれの人生を歩んでいましたが、再びゴリラーマンを中心に騒動へ巻き込まれていきます。

無口な主人公や独特の間、シュールな笑いはそのままに、大人になったキャラクターたちの現在まで描いた、懐かしいだけでは終わらない続編です。

ランキングの理由・推しポイント
ヤングマガジン40周年企画で『ゴリラーマン』の新作読切が掲載!それだけでも嬉しかったのに、まさかの連載化!

これが「今のハロルド作石が『ゴリラーマン』を描いたら?」という妄想を、そのまま叶えてくれたような作品でした。

昔ながらのシュールな笑いや空気感は残しつつ、長年の経験を積んだ今だからこその読みやすさもある。『ゴリラーマン』ありきの続編ではありますが、単なる懐かしさだけに頼らず、ひとつの漫画としてちゃんと面白い。

やっぱりゴリラーマンって面白いんだな。そんなことを改めて実感させてくれたので、初代を上回る第4位です。

3位 RiN(リン)

漫画家マンガ?オカルト漫画?ジャンル分け不能な挑戦作!

30秒でわかる作品紹介
『RiN』は、漫画家を目指す高校生・伏見紀人の成長を描いた青春漫画です。

クラスでは目立たない伏見ですが、漫画への情熱は本物。編集部への持ち込み、新人賞への挑戦、アシスタント経験、才能あるライバルとの競争などを経験しながら、少しずつ漫画家への道を進んでいきます。

…と、ここまでは王道の漫画家マンガ。

不思議な力を持つ少女・凛との出会いをきっかけに、物語はミステリーにオカルト、さらに過去生や輪廻転生まで絡み、現実的だった漫画家の物語が思わぬ方向へ。

王道の夢追い漫画だと思って読むと、いい意味で裏切られる。漫画家マンガと幻想的な物語が混ざり合う、ハロルド作石作品の中でもかなり異色の一作です。

ランキングの理由・推しポイント
第3位は『RiN』。

ハロルド作石が漫画家マンガを描く。もうそれだけで読みたくなるんですが、実際に読んでみると想像していたものと全然違いました。

伏見が漫画家として少しずつ評価されていく成長物語だけでも面白いのに、そこへ凛をめぐる不思議な物語が絡んでくる。

それでも読みにくくならず、伏見が漫画家として前へ進む物語と、凛をめぐる謎の両方で続きを読ませてくるのがうまいです。

終盤はもう少しじっくり読みたかった部分もありますが、全14巻を通してテンポがよく、改めてまとめ読みしてもやっぱり面白い。

ハロルド作石らしい夢追い漫画でありながら、ほかの作品にはない不思議な世界観まで楽しめる。漫画家マンガとしても、ハロルド作石作品としてもかなり好きな一作です。

→ 『RiN』の詳しいレビューはこちら

こちらもオススメ!

漫画家マンガとして読んでも面白いし、凛をめぐる不思議な物語を追っても面白い。でも、どっちの漫画なの?と聞かれるとちょっと困る(笑)。

そんな『RiN』ならではの魅力や、伏見と凛の関係、ラストまで読んで感じたことはレビュー記事で詳しく紹介しています。

2位 BECK(ベック)

30秒でわかる作品紹介
『BECK』は、平凡な中学生・コユキこと田中幸雄が、天才ギタリスト・南竜介との出会いをきっかけに音楽へ目覚め、バンド「BECK」のメンバーとして成長していく青春音楽漫画です。

楽器やライブハウス、バンド活動など、音楽の世界をリアルに描きながら、仲間との出会いや衝突、恋愛、挫折を経て、少しずつ大きな舞台へ。

全34巻という長編で、ひとつのバンドが成長していく姿をじっくり追いかけられる作品です。

ランキングの理由・推しポイント
第2位は『BECK』。ハロルド作石といえば、やっぱりこの作品は外せません。

平凡だったコユキが音楽と出会い、仲間とバンドを組み、少しずつ大きな舞台へ進んでいく。この王道の成長物語を、じっくり楽しめるのが『BECK』の魅力です。

特にすごいのがライブシーン。音が聞こえない漫画なのに、演奏する側の高揚感や観客の熱気まで伝わってきて、ちゃんとライブがカッコいい!

数少ない「音が聞こえてくる音楽漫画」です。

青春漫画としても音楽漫画としても文句なしに面白い。ただ、作品全体の完成度だと『ストッパー毒島』かなぁということで2位に。

…とはいえ、この2作品は読み直すたびに1位と2位を入れ替えたくなるくらい僅差です。

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1位 ストッパー毒島(ストッパーぶすじま)

30秒でわかる作品紹介
『ストッパー毒島』は、豪速球を武器にプロ野球の世界へ飛び込んだ毒島大広を主人公にした野球漫画です。

舞台となるのは、万年最下位の弱小球団・京浜アスレチックス。入団当初は荒削りだった毒島が投手として成長していく姿とともに、個性豊かなチームメイトたちが一丸となって上位を目指していきます。

先発のエースではなく「ストッパー」にスポットを当て、当時のパ・リーグをモデルにした世界を描いた、ちょっと変わったプロ野球漫画です。

ランキングの理由・推しポイント
第1位は『ストッパー毒島』!

ストッパーが主人公というだけでも珍しいのに、舞台はパ・リーグ。実在する選手をモデルにしたキャラクターや野球ネタ、正体不明の球団マスコット・チックくんまで出てきて、とにかく登場人物が濃い!

そして、弱小だったチームが少しずつまとまり、優勝争いへ絡んでいく終盤はどんどん熱くなっていきます。

中でも佐世保の見開きホームランは、個人的に野球漫画でも一番に挙げたい名シーン。

震えるほどかっこいいのでぜひ見てください。

『BECK』と最後まで迷いましたが、全12巻を通してダレることなく、最後まで一気に楽しめる。作品全体のまとまりや完成度まで含めると、今回は『ストッパー毒島』が一番かな。

あとがき

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作品ごとにジャンルが全部違うから、ランキングはある程度好みになっちゃうね。

一応順位付けてまとめたけど、しばらくして見直したら全くランキング変わりそう。それくらいどれもほぼ同じくらいに面白い。

ヒット作多い割に、『RiN』でも打ち切りじゃないかと言われていたりと、終盤の評価がマチマチな印象も。そこまでがめちゃくちゃ面白い分、もっと読みたかったってなっちゃう作品が多いのかもしれない。

それでも、10代でデビューしてからこれだけ作風の違う漫画を描き続けて、そのたびにヒット作を生み出してるんだからすごいです。

基本的にハズレのない漫画家なので、気になった題材からぜひ読んでみてください。

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