『ポンコツちゃん検証中』の感想・レビュー|バトルなし!?能力検証×青春ラブコメ【福地翼】

ポンコツちゃん検証中

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『ポンコツちゃん検証中(ポンコツちゃんけんしょうちゅう)』は、福地翼(ふくちつばさ)作品の中でもかなり異色の作品。

今回ももちろん異能力漫画となっていますが、バトルではなく、一年後に地球へ飛来する隕石を止めるために、日替わりで入れ替わる能力を検証していくという設定になっています。

さらにそこに恋愛要素が加わり、日替わり能力の検証というユニークなアイデアに、ポンコツだけど憎めない夢咲さんと、それを支える水戸くんの青春ラブコメを組み合わせた、唯一無二の作品に仕上がっています。

今回は『ポンコツちゃん検証中』の魅力や感想をレビューします。

あらすじ

『ポンコツちゃん検証中』は、神様から毎日異なる能力を授かる少女・夢咲舞落(ゆめさきひらり)と、同じ高校の男子生徒・水戸要(みとかなめ)が織りなす青春ラブコメディである。

一年後に地球へ飛来する巨大隕石を止めるため、神様から、日替わりで与えられる能力を検証する使命を託された夢咲だったが、何をやっても失敗ばかりの彼女は能力をうまく扱えずにいた。

そんな折り、「一度でいいから誰かに頼られたい」と願っていた水戸を「師匠」として頼るようになる。能力検証のパートナーとなった二人。毎日の検証を重ねていくうちに二人の距離は少しずつ縮まり、やがて恋心も芽生えていく。

数々の能力を検証した先に、地球を救える力は見つかるのか。そして二人の恋の行方は?

作品解説

『ポンコツちゃん検証中』は、『うえきの法則』『サイケまたしても』など、異能力バトルマンガに定評のある漫画家・福地翼による、バトルシーンを一切省いた新しいSF能力ラブコメ作品。

毎日変化する能力を「どう戦うか」ではなく「どう使えば隕石を止められるか」という視点で検証していく独創的な設定が特徴で、能力バトル、SF、学園ラブコメを違和感なく融合させている。

コミカルな掛け合いの裏では、能力検証を通じて成長する登場人物たちや、少しずつ深まる恋愛模様が丁寧に描かれ、終始温かな雰囲気で物語が進んでいく。

世界の命運を握る壮大な使命と、高校生らしい甘酸っぱい青春が絶妙に重なり合う作品である。

『週刊少年サンデー』で連載され、全10巻完結。アニメ化はされていないものの、福地翼ならではの発想力と構成力を存分に味わえる作品として評価されている。

ポンコツな日替わり能力ラブコメディ!

おすすめポイント・感想・レビュー

いつもの「能力×バトル」ではなく、今回は「能力×ラブコメ」

福地翼といえば異能力漫画ですが、今回はバトル要素はほぼゼロ!

福地翼作品を読みながらこんなにニヤニヤすることになるとは。だいぶ意外でした。

与えられた能力を使う目的が戦いではなく、検証というのも面白い。日替わりで変わるユニーク(ポンコツ)な能力を検証していくというスタイルが楽しいです。

夢咲さんのポンコツぶりがとにかく可愛い

今回は福地翼作品としては珍しい(初めて?)の女性主人公。

今更ですが、『うえきの法則』の頃から考えると、あらためて絵の上達ぶりがすごいです。

作品タイトルどおり、夢咲さんはかなりのポンコツです。能力はうまく扱えないし、ちょっと抜けているし、何かやるたびに空回り。水戸くんを巻き込んで余計に話をややこしくしたりと、毎回のように失敗します。

でもとにかくそのポンコツっぷりが可愛い。それだけでも読む価値があります(笑)。

福地翼ヒロインをこんなに可愛いと思える日がくるとは思いませんでした。

夢咲さんの関西弁の魅力にやられます。

日替わり能力だから毎話ネタが変わる

日替わり能力という設定なので、毎話ごとに違う能力が登場します。

この設定のおかげで、バトルシーンなしでもちゃんと異能力マンガとして成立しています。

毎日、日替わりで能力が変わるという設定は、今まで数多くの能力バトル作品を描いてきた福地翼ならでは。能力も「プリン化」「ドローン化」など、一風変わった福地翼らしい能力が満載です。

毎回、水戸くんと一緒に「じゃあ試してみよう」と検証していく流れなので、一話完結のテンポとも相性抜群です。

能力検証がそのままラブコメになる

「能力を検証する」こと自体が、毎回ラブコメイベントになります。この仕組みが非常にうまいです。

距離が近くなったり、思わぬハプニングが起きたり、能力のおかげで自然と(強制的に)二人距離が近づきます。偶然のハプニングに頼っているようで、能力検証という目的があるため展開にも無理やり感がなくて、納得できるんですよね。

誰かに頼られたい水戸くんと、一人では能力を扱いきれない夢咲さん。互いに足りない部分を補い合っているからこそ、二人が一緒に行動する理由にも説得力があります。

検証を重ねるたびに距離は縮まるのに、お互い肝心なところでは鈍感で、ニヤニヤしながら最後まで見守りたくなるラブコメでした。

一部、完全にラブコメ要素のために用意されたような能力もあったけどな。笑

こんな人におすすめ

一話完結で読みやすく、作品自体も10巻で完結しているのでサクッと読めます。

日常ラブコメとしてはそれほど目新しさはないテンプレ展開だけど、福地翼ならではの能力要素が加わることでオリジナリティあふれる作品になっているので、よくある日常系のラブコメ漫画に飽きた人にもおすすめ。

読後感もとても良く、今までの作品とは違った毛色の作品で楽しめます。

福地翼作品の最後がハッピーエンドなのは分かっていたけれど、最終回の戦いで今までの能力をフル活用する展開は分かっていてもやっぱりいい。

基本は繰り返しでワンパターンになりがちなので、10巻でまとめたのも良かったと思う。基本は繰り返しでワンパターンになりがちなので、10巻という比較的短い巻数でまとめたのも良かったと思う。打ち切り感もなく、最後まできれいにまとまっていました。

隕石を破壊して、恋愛も成就。ラブコメとしても、能力マンガとしてもしっかりと答えを出していて、いいラストでした。

毎話入るあらすじ説明のパロディが楽しい。ちょわー!

類似作品 こちらもオススメ!

読んでて真っ先に思い出したのは、『サイコプラス』(藤崎竜)。かなりマイナーな作品ですが、「最初は何の役に立つのか分からない能力が、実は地球を救うための伏線だった」という構成が、『ポンコツちゃん検証中』とよく似ていると感じました。

ラブコメとしての雰囲気は『古見さんは、コミュ症です。』(オダトモヒト)や、『それでも歩は寄せてくる』(山本崇一朗)のような、ほのぼのとした日常系ラブコメに近い感じですね。

あとがき

日替わり能力、女主人公、ラブコメと、今までの福地翼作品とは違う、はじめての要素の多い漫画でしたね。

考えてみれば能力者が一人しか登場しないっていうのも初かな?

能力漫画としての面白さはもちろんあるんですが、読み進めるうちに気になってくるのは能力よりも夢咲さんと水戸くんの関係なんですよね。

福地翼らしい発想もしっかり味わえて、読後感も爽やか。肩の力を抜いて楽しめる、個人的にもかなり好きな作品でした。

福地翼のおすすめ漫画作品ランキングもチェック!

『ポンコツちゃん検証中』が気に入った方は、ぜひ福地翼のほかの作品も読んでみてください。

能力というテーマひとつ取っても、バトル全開のアクション作品から、一風変わった設定のスポーツ漫画まで、毎回まったく違う切り口で楽しませてくれるのが福地翼作品の魅力です。

おすすめ作品をランキング形式で紹介しているので、福地翼作品をもっと読んでみたくなった方は、ぜひのぞいてみてください。

→ 福地翼のおすすめ漫画作品ランキングはこちら

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