『青のミブロ』の感想・レビュー|史実と創作のバランスが絶妙な幕末青春漫画【安田剛士】

青のミブロ

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『DAYS』で高校サッカーを熱く描いた漫画家・安田剛士(やすだつよし)が、次に描いたのは、まさかの幕末。

『青のミブロ』は、新選組ではなく壬生浪士組の時代から描くことで、少年たちの成長や信念をまっすぐ描いた歴史漫画です。

におというオリジナル主人公だからこそ描ける青春や葛藤、そして魅力的なキャラクターたちも本作の見どころ。本記事では、実際に読んで感じた魅力やおすすめポイントをレビューしていきます。

あらすじ

『青のミブロ』は、1863年の京都を舞台に、心優しく正義感の強い少年「ちりぬ にお」が、後に新選組となる壬生浪士組「ミブロ」の土方歳三や沖田総司と出会い、その生き様に触れたことで激動の時代へ足を踏み入れていく幕末歴史漫画。

ミブロに入隊することになったにおは、不条理が当たり前の世の中で弱い者を守りたいという信念を胸に、仲間との出会いや数々の試練を通して成長し、自分なりの正義を模索していく。

理想と現実の間で葛藤しながら激動の青春を駆け抜けていく少年の姿と、命懸けで信念を貫く若者たちの友情や絆を熱く描いた作品である。

作品解説

『青のミブロ』は、『DAYS』で知られる漫画家・安田剛士による歴史アクション漫画であり、幕末を舞台に新選組誕生前の壬生浪士組を描いた作品である。

土方歳三や沖田総司ら実在の人物を英雄としてではなく、迷いや葛藤を抱えながら時代を駆け抜ける若者として描き、主人公・におというオリジナルキャラクターの視点から史実とフィクションを自然に融合させている点が特徴である。

歴史漫画としての重厚さと少年漫画らしい熱量を兼ね備え、「新選組を描いた青春漫画」という独自の切り口でも高く評価されている作品。

『週刊少年マガジン』で連載され、全14巻で完結。2022年講談社次世代ヒットまんが大賞で2位を獲得し、2024年にはテレビアニメ化もされている。

新選組の「青の時代」を熱く描き切った青春時代劇!

おすすめポイント・感想・レビュー

『DAYS』から一転、今度の『青のミブロ』は幕末が舞台の歴史漫画!

これまでに新選組を扱った作品はもう腐るほどあるけれど、少年誌でこんなにまっすぐ新選組を描いた漫画は実は珍しいかも。

とにかく絵も見やすくて、ストーリーも王道。

少年漫画で新選組を描いた作品としてはトップクラスに面白いんじゃないかな?

史実とフィクションの絶妙なバランス

『青のミブロ』は、実際の歴史に登場しないオリジナルキャラクター「にお」を主人公に据えていて、彼の目を通して新たな視点で描かれる新選組の物語が面白い。

基本的には史実に沿って創作(フィクション)を盛り込んでいる感じ。

そのバランスが絶妙で、少年誌の時代物はこういうのでいいんだよと思わせてくれる。

オリジナルキャラクターを加えながらも史実の流れは大きく崩さず、違和感なく物語へ溶け込ませているのは見事です。

キャラクターの魅力

登場人物一人一人がとにかく魅力的!

土方歳三や沖田総司、斎藤一といったおなじみの新選組メンバーたちが、におとの絡みの中で生き生きと描かれています。

なかでも芹沢鴨の描き方は圧巻。粗暴なだけではない人間味や器の大きさが丁寧に描かれ、「こんな芹沢鴨は初めて見た」と感じる人も多いはずです。

登場人物たちの性格や思考が、いい意味で現代寄りなのも作品を読みやすくしているポイント。

キャラが『DAYS』と似すぎててDAYSのキャラのコスプレに見えるのは御愛嬌。笑

こんな人におすすめ

『黒猫DANCE』以来の幕末が舞台の作品だけど、リベンジ狙ってたのかな?今の安田剛士が時代劇漫画描くとこうなるんだと新鮮な感動がありました。

『青のミブロ』は、新選組ファンや歴史好きな人はもちろん、王道の少年漫画を楽しみたい人にもおすすめの作品です。

歴史漫画でありながら、絵が見やすく、話もわかりやすいので、一度読み始めると止まりません!

こんな芹沢鴨が見たかった!
どのキャラも魅力的だけど、芹沢鴨が特に良かった!

短気ですぐに暴れ出す破天荒なイメージはそのままに、その裏で壬生狼をや仲間を思う一面も同時に上手く描かれてた。近藤勇とお互いを認め合っているという関係も今までにない面白い設定でした。

こんなに人間味あふれる芹沢鴨も、こんなに死んでほしくないと思った芹沢鴨も初めてでした。

『青のミブロ』としては、芹沢鴨暗殺までを描くかたちになりましたが、第一部の締めくくりとして芹沢鴨という人物をここまで魅力的に描き切ったのは本当に見事でした。

3匹の狼
歴史には名の残らない3匹の狼の物語を話そう…と、後年の永倉新八の語りから始まった『青のミブロ』。

この3匹は、おそらく「にお」「太郎」「はじめ」の3人のことなのだろうと思いますが、これから近藤勇を局長に据えて、新選組が本格的に動き出す中で、この3人がこの先どういう運命をたどるのか。最後どこまで描くのかも気になりますね。

物語は第二部『青のミブロー新選組編ー』へと続きます。

類似作品 こちらもオススメ!

ヒラマツ・ミノルの『アサギロ 〜浅葱狼〜』、黒乃奈々絵の『新撰組異聞PEACE MAKER』、渡辺多恵子の『風光る』など、新選組を題材にしてヒットした作品は他にもあるけれど、史実に基づいた王道ストーリーで、少年誌、しかも週刊雑誌でのヒット作品としては『青のミブロ』が唯一かもしれない。

あとがき

最初は「時代劇?」と少し驚きましたが、読んでみると、安田剛士らしい熱さはそのまま。舞台が幕末になっても、王道の青春漫画としてしっかり面白かったです。

正直、新選組を題材にした漫画って、もうやり尽くされていると思っていましたが、史実とフィクションのバランスも心地よく、歴史漫画なのに少年漫画らしい熱さを失っていないところが、さすが安田剛士だなあと感じます。

歴史漫画は難しそう…。そんなイメージを持っている人にも読んでほしい作品です。

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スポーツ漫画から時代劇まで、ジャンルは違っても熱い青春を描かせたらやっぱりうまい!

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