哀しくて面白い!青野春秋の心に響くおすすめ漫画作品ランキング!

青野春秋

作品から哀愁が止まらない!モラトリアム人間を描かせたら右に出るものはいない漫画家「青野春秋」

読み方は「はるあき」ではなく「あおのしゅんじゅう」と読みます。

漫画読めばわかると思うけど正直絵は全然上手くないし、台詞回しにセンスが溢れてるわけでもない。

なのにやたらと引き込まれる。他の漫画家にはない魅力を感じる。

基本は淡々とした力を抜いて読めるゆるいコメディ。でもふいに心に突き刺さる。

まさかこの絵に泣かされるとは思わなかった!

青野春秋のおすすめ作品ランキング!

4位 花束をください(はなたばをください)

あらすじ・作品解説
大学受験に失敗して死を決意した棒居と同じく自殺をしようとしていたが思い直した西田。
二人の男が深夜の森で出会うところから始まる物語。

おすすめポイント・感想・レビュー
西田の駄目親父っぷりが普通じゃなく、色々とツボに刺さります。

かなりマトモな棒居君が一緒にいるだけに、ダメさが余計に際立ってる。

青野春秋が描く久々のヤバいおっさん。

あまりのダメっぷりにイライラする。でも面白い。

過去イチくらいにゆるくて今の所、明確な目標は薄め。

今後の展開に期待ですね。


3位 100万円の女たち(ヒャクマンえんのおんなたち)

あらすじ・作品解説
父親が死刑囚の売れない小説家「道間慎」の住む家に続々と身元不明の女性たちが舞い込んでくる。
女子高生から職業不明だが羽振りがよさそうな女まで共通点のない女性5人。
共通するのは2つのルールが書いてある差出人不明の手紙を持っている、ということだけ。
・家賃を月々100万円を道間に収め、道間は彼女たちの身の回りの世話をする。
・女たちには質問や素性を探ってはいけない。
道間と女性5人との奇妙な共同生活が始まることに。
手紙の差出人はどういう意図で彼女らを道間と同居させているのか。
青野春秋がビックコミックスピリッツで連載していたミステリーコメディ。

おすすめポイント・感想・レビュー
17歳から30歳までの女たちと、主人公道間が、どういう繋がりで同居しているのか序盤は全く不明なまま進みます。

青野春秋がこんなミステリー要素のある作品を描くとは思っていなかったのでびっくり。

登場人物の数は少ないけど、個々にしっかりストーリーが作られていて、彼女らがどうして同居しているかが少しづつ明らかになっていきます。

序盤は説明がほとんどで動きがあんまりないけど、途中から展開が一気に加速する。

ほのぼの系かと思いきや急展開を迎えたり、目が離せない作品。


2位 俺はまだ本気出してないだけ(おれはまだほんきだしてないだけ)

あらすじ・作品解説
40歳になって自分の人生に疑問を持つ主人公シズオ。
40歳バツ1子持ちでありながら仕事をやめてしまい、突然漫画家を目指す。
このマンガは映画化もされている。

おすすめポイント・感想・レビュー
40歳で漫画家目指して何が悪い!

才能さえあれば何歳だって新しいことに挑戦できるのだ。

そう、才能さえあれば…。明らかに成功しなさそうなシズオが悲しいw

40歳バツイチ子持ちでニートっていうのは、さすがに感情移入しにくいな。

同じ環境の人があまりにも少なすぎる…

同じダメ人間でも、福本伸行の「黒沢」なんかは社会と自分の中でもがいてたから、44歳の設定でも感動できたんだけど。

かといってつまらないわけではなく、すごく面白い。

こっちはダメ人間を俯瞰で見て楽しんで、そのあと考えさせられる漫画っていう感じ。

シズオに感情移入出来ない分、逆にほぼ全ての脇役に感情移入して読める。だからこそシズオを応援してしまう気持ちがわかっちゃう。

けっこう深刻な状況なんだけど、絵柄としずおの言動で暗くならずにゆるいコメディとして完成してます。

4巻が出た後、休載になって最終巻が出るまで2年かかったけど、2年待った価値はあった。

最終巻ではギャグ路線から感動路線に。

ええ、感情移入しにくいと言いながら、涙腺緩みましたよ。

5巻という短い巻数ながら、1つの物語として完成されている。おすすめ作品です。


1位 スラップスティック

あらすじ・作品解説
漫画家の青野春秋が、自らの生い立ちと家族について赤裸々に語る自伝的作品。
立花春人(たちばなはると)は、母親とし子と兄、秋介(しゅうすけ)の3人暮らし。
主人公の立花春人が住んでいるのはボロボロのプレハブ小屋、お母さんは朝から晩までお仕事。お兄ちゃんには意味もなく殴られる。
貧しさに耐えつつ暴力的な兄に振り回されながら、春人は立派な大人になることができるのか?
元々は2001年に「椎名春良」の名義で発表されて、ちばてつや賞に輝いた読み切りマンガ。
当時は連載にはならなかったが、2014年に改めて長編連載として「月刊IKKI」で連載がスタート。
その後、「月刊IKKI」の休刊に伴い「ヒバナ」に移籍したが、「ヒバナ」の休刊に伴い再度移籍となった。
現在は漫画雑誌アプリ「マンガワン」で連載されている。
第1部:北関東の兄弟編、第2部:北関東最強の兄編と来て、第3部:愛憎渦まく思春期編が連載されていたが、現在は病気療養の為、無期限休載となっている。

漫画家、青野春秋の半生を描く描く自伝漫画!

おすすめポイント・感想・レビュー
これはスゴイ!こんなに哀しくて、こんなに苦しくて、こんなに面白い漫画があっただろうか。

まさかこんなにも心を揺さぶられるとは思っても見なかった。1話1話が恐ろしく胸に響く。

エッセイではなく、ちゃんとした物語になっているのでどこまでフィクションでどこまでがリアルかはわからないけど、青野春秋、漫画のタッチからは想像できないくらいなかなかハードな人生を歩んでます。

なんていうのか、作品から出る雰囲気というか空気感がすごい。その時代に空気を感じられるようなリアリティ。

ゆるい絵に油断してるとやられます。

演出・見せ方の上手さがハンパない

どこまで脚色しているのかはわからないけど、自伝をここまで面白い漫画に仕上げた作品を他に知らない。

波乱万丈な人生を送ってきたから面白い…だけではなく、青野春秋の見せ方がうますぎる。

スラップスティック(喜劇)というタイトルの通り、重苦しい半生を見事にエンターテイメントに仕上げていて、自伝だと聞かされなかったとしても十分に面白いレベル。これがほぼほぼ実話という凄さ。

それぞれに闇を抱える登場人物たち

出てくる全てのキャラが個性的。漫画のキャラとして最高の素材ばかり。この人ほんとにいるの?っていうレベル。

全員がそれぞれにそれぞれの悩みを持っていて、家族が抱える闇が少しづつ明らかになっていく展開にゾワゾワします。

中でもメインで描かれているのは春人、秋介、静男の3人。

静男は近所の兄ちゃんで、「俺はまだ本気出してないだけ」の静男そっくりのキャラ。名前もまんま一緒。

合間合間に挟み込まれる静男のパートが春人や秋介とのいい対比になっていて、重い空気を軽くする役目も担っています。

この静男兄ちゃんが俺まだの人物モデルなんだろうな。スラップスティック読むと、もれなく「俺はまだ本気出してないだけ」を読み直したくなります。

静男の父ちゃん(おじさん)もいいキャラ。両親のいない春人と秋介の父親代わりであり、この漫画の良心。

兄がカッコいい!

一番の見どころは兄妹の関係。1部、2部、3部と年を重ねるにつれて、少しづつ変化していく兄妹の関係が魅力です。

誰よりも兄の秋介を一番疎ましく思っている春人(青野春秋)。

にも関わらずこの作品の兄はすごく魅力的に描かれてる。2部のお兄ちゃんのカッコよさとかやばい。

兄なりの不器用な愛情がたまりません。大人になった青野春秋が描くからこそ、兄に対して当時とは違う感情があるのかもしれません。

この兄妹が今後どうなっていくのか。兄の現在が気になってしょうがない。

未完結だけどおすすめ

漫画は過去の話で、既に春人が青野春秋として漫画家になっていることはわかっているんだけど、読めば読むほど「春人がんばれ」と叫びたくなる。

無料アプリで連載している漫画を、電子書籍版で購入したのも初めて。とにかく作者の青野春秋を応援したい。

「月間IKKI」→廃刊→「ヒバナ」→廃刊→「マンガワン」という流れで移籍していて、現在はマンガアプリのマンガワンでの連載となった為か、4巻以降は電子版のみでの発売となっていますので、これから紙書籍を買おうと思っている人は注意が必要です。

作中でも超虚弱体質と言われていた春人ですが、残念ながら青野春秋の病気療養の為、現在無期限休載となってしまっています。

2019年から体調不良で休載しており、一度連載再開したものの、再び休載となりました。

ゆっくり休んでまた続きを書いてほしい。

まだ最終回を迎えていない未完結ですがランキング1位に。ただし、初めての青野春秋作品としてはおすすめしません。

「俺はまだ本気出してないだけ」「100万円の女たち」などの作品を読んで、青野春秋の作風が好きになった人にこそ読んでほしい作品。

よく絵が下手と言われる青野春秋作品だけど、中学の時の病気にさえなければ、もしかしたらめちゃくちゃ上手い漫画家だったのかもしれないと思うと感慨深い。

もはや今の絵の方が好きだけど。

一番印象に残っているのは、春人が絵画コンクールに入賞した回。

展示された自分の作品を一人で観に来てる春人と、彼女と来ている静男との対比とか、ナンバーワンだと思っていた自分の絵が、大勢の中の一つでしかなかった描写が凄く好き。悲しすぎる。

あのシンプルな作画でなぜこんなに深い見せ方ができるんだろう。

連載再開をいつまでも待ってます。


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あとがき

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改めて発売順に見てみると、最近の作品は最初と比べるとだいぶ絵が上手くなってるよね。

上手いというよりも、下手なまま芸術的になった感じ。青野春秋独自の絵になってきてる。(ちょっと松本大洋っぽい)

正直言うと、前は「俺はまだ本気出してないだけ」が当たっただけの一発屋の漫画家だと思ってた。

でも実際はその後の作品もずっと面白い。どれがランキング1位でもいいくらい、どれか1作気に入れば他の作品もおすすめできる。

人生に疲れた大人を描くのが上手すぎて、自分が年を重ねれば重ねるほど、リアリティが増して感情移入が止まりません。

あの絵であんなに心揺さぶられて感動できるのは、人の描き方が上手いのもあるけど、人物の表情とか台詞回しではなくて、多分演出が上手いんだろうな。メジャー雑誌での連載じゃないのにドラマ化や映画化が多いのも納得。

福満しげゆきなんかもそうだけど、漫画の面白さは絵の上手さじゃないとしみじみ感じさせてくれる漫画家です。

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