感情を揺さぶる人間ドラマ、熱くて心躍らせる青春漫画を読みたいのであれば、安田剛士（やすだつよし）は絶対に外せない漫画家のひとり！
安田剛士の作品は、読者の心を揺さぶる感情豊かなストーリーとリアルなキャラクター描写が特徴です。
特に青春時代の躍動感や感情の高まりを生き生きと描く力は一級品。安田剛士の漫画は、どれも一度読んだら忘れられない名作ばかりです。
どの作品も成長物語としての魅力がたっぷりで、わかりやすくてベタといえばベタだけれど、そのベタな青春ドラマの漫画こそが安田剛士の魅力！
感情移入しやすく感動して泣ける名作だらけ！安田剛士のおすすめ作品をランキング形式で紹介します！
3位 振り向くな君は（ふりむくなきみは）
（作品解説）
ぜんそくを患っているがサッカーが大好きな少年「成神蹴次」はある日、北海道からやってきたという「犬童かおる」と出会う。
二人は、若くして亡くなった蹴次の父が監督を務めた桜木高校のサッカー部に入部し、個性的なメンバーとともにスター選手が揃う強豪仁多花高校と練習試合をすることになる。
（感想・レビュー）
安田剛士の『DAYS』に登場する主人公のライバル校である桜木高校サッカー部の始まりを描いた内容。
特に印象的なシーンは、かおるが仲間のためにコートを縦横無尽に駆け回り奮闘する場面。
北海道の山奥で育ったかおるは、ひょんなことから蹴次の父と出会い、そこで「誰よりも走ることで仲間の信頼を得ることできる」と教わる。
独りぼっちだったかおるはその言葉を胸にひたすらコートを駆け回っていた。
そのひたむきな姿に胸がアツくなります！
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2位 DAYS（デイズ）
（作品解説）
気弱で特にこれといった取り柄のない主人公「柄本つくし」が、天才的なサッカーセンスを持つ「風間陣」と出会い、名門聖蹟高校のサッカー部に入部することになる。
サッカーなどしたこともないつくしが、個性的なチームメイトや友人に囲まれる中で、ただひたすらに考え、努力し、一つずつ壁を乗り越え成長していく物語である。
多くのサッカー選手が共感し、薦めているとにかくアツい漫画！
（感想・レビュー）
この漫画の根底にあるのは「自己犠牲」だと思う。
主人公のつくしは自分のためではなく、チームメイトや家族・友人、試合に勝つためなど常に「誰か」のために行動し努力をしている。そして、スポーツをやっていた人間は誰でも感じたことがあると思うが、ほとんどの努力は報われない。しかし、つくしの努力は少しずつ実を結び報われていくのだ。
そういった過去もしくは現在努力している読者はつくしに自分の姿を重ね、同時にあこがれを抱き物語を読み進め心を躍らせている。
つくしの成長する姿に本当に心がアツくなります。
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1位 青のミブロ（あおのミブロ）
あらすじ・作品解説
『青のミブロ』は、安田剛士が描く歴史漫画。
舞台は1863年の京都。主人公の心優しい少年「ちりぬ にお」は、土方歳三や沖田総司と出会いをきっかけに、壬生浪士組（ミブロ）に入隊することになる。
におは内に秘めた正義感と「世界を変えたい」という強い願いを胸に、困難に立ち向かい、激動の青春を駆け抜けていく。
新選組を題材として、史実とフィクションが交錯する物語。登場人物たちの熱い生き様に心が揺さぶられる！
2022年講談社次世代ヒットまんが大賞で2位を獲得し、2024年にはアニメ化も決定している。
おすすめポイント・感想・レビュー
『DAYS』から一転、今度の『青のミブロ』は幕末が舞台の歴史漫画！
これまでに新選組を扱った作品はもう腐るほどあるけれど、少年誌でこんなにまっすぐ新選組を描いた漫画は実は珍しいかも。
とにかく絵も見やすくて、ストーリーも王道。
少年漫画で新選組を描いた作品としてはトップクラスに面白いんじゃないかな？
史実とフィクションの絶妙なバランス
『青のミブロ』は、実際の歴史に登場しないオリジナルキャラクター「にお」を主人公に据えていて、彼の目を通して新たな視点で描かれる新選組の物語が面白い。
基本的には史実に沿って創作(フィクション)を盛り込んでいる感じ。
そのバランスが絶妙で、少年誌の時代物はこういうのでいいんだよと思わせてくれる作品です。
キャラクターの魅力
登場人物一人一人がとにかく魅力的！
土方歳三や沖田総司、斎藤一といったおなじみの新選組メンバーたちが、におとの絡みの中で生き生きと描かれています。
登場人物たちの性格や思考が、いい意味で現代寄りなのも作品を読みやすくしているポイント。
キャラが『DAYS』と似すぎててDAYSのキャラのコスプレに見えるのは御愛嬌。笑
こんな人におすすめ
『黒猫DANCE』以来の幕末が舞台の作品だけど、リベンジ狙ってたのかな？今の安田剛士が時代劇漫画描くとこうなるんだと新鮮な感動がありました。
『青のミブロ』は、新選組ファンや歴史好きな人はもちろん、王道の少年漫画を楽しみたい人にもおすすめの作品です。
歴史漫画でありながら、絵が見やすく、話もわかりやすいので、一度読み始めると止まりません！
どのキャラも魅力的だけど、芹沢鴨が特に良かった！
短気ですぐに暴れ出す破天荒なイメージはそのままに、その裏で壬生狼をや仲間を思う一面も同時に上手く描かれてた。近藤勇とお互いを認め合っているという関係も今までにない面白い設定でした。
こんなに人間味あふれる芹沢鴨も、こんなに死んでほしくないと思った芹沢鴨も初めてでした。
永倉新八の語りから始まった歴史に残らない3匹の狼の物語。いま出ているメンバーだと「にお」とあとの二人は「太郎」と「はじめ」かな？
最後どこまで描くのかも気になりますね。
無料立ち読み
スポーツ漫画が苦手でこれまで安田剛士の作品に触れてこなかった人にもぜひ！
ヒラマツ・ミノルの『アサギロ 〜浅葱狼〜』、黒乃奈々絵の『新撰組異聞PEACE MAKER』、渡辺多恵子の『風光る』など、新選組を題材にしてヒットした作品は他にもあるけれど、史実に基づいた王道ストーリーで、少年誌、しかも週刊雑誌でのヒット作品としては『青のミブロ』が唯一かもしれない。
あとがき
あなたがランキング1位に選ぶおすすめ作品はどの漫画ですか？
読み込み中 …ベテランの漫画家で、最新作をランキング1位にするのは久しぶりな気がする。
ヒット作となった『Over Drive』や『DAYS』の印象が強いので、スポーツ漫画家のイメージがあるけれど、やっぱり読み返して思うのは人間ドラマの巧みさ！
もともとの絵が上手いので基本は何描いてもうまいんだけど、安田剛士はスポーツを描くのが上手いというよりも、キャラの感情や葛藤を表現するのが上手すぎる！
ダメな主人公が努力し続けて、自分も周りも変わっていく…そんな王道な青春漫画が嫌いじゃなければ一度は読んで欲しい漫画家です。
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