『ジョジョの奇妙な冒険 第8部 ジョジョリオン』の感想・レビュー|杜王町、再び【荒木飛呂彦】

ジョジョの奇妙な冒険 Part 8 ジョジョリオン

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荒木飛呂彦(あらきひろひこ)が描く、『ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン(JoJolion)』は、震災後の杜王町を舞台にしたシリーズ第8部です。

同じ杜王町でも、第4部とはまったく別物。懐かしさを感じるどころか、「え、こんな町だったっけ?」と思うくらい空気感が違います。

主人公の正体をはじめ、謎が謎を呼ぶミステリー展開も本作ならではの魅力。

今回は実際に読んだ感想を交えながら、第4部や第7部とのつながり、面白かった点や気になった点を率直にレビューしていきます。

あらすじ

『ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン』は、大震災後の杜王町を舞台に、記憶を失った青年・東方定助(ひがしかたじょうすけ)が自らの正体を探し求める物語である。

大学生の広瀬康穂は「壁の目」と呼ばれる地震で隆起した断層の近くで記憶喪失の男と出会い、彼を定助と名付ける。

東方家に引き取られた定助は、自分が何者なのか、いったいなぜ記憶を失ったのか調べようと行動を開始するのだった。

康穂とともに過去をたどる中で、町に隠された不可解な出来事や東方家に受け継がれる「呪い」、複雑に絡み合う人々の運命が少しずつ明らかになっていく。

やがて二人は東方家の秘密が絡み合うストーリーとスタンド能力を駆使した戦いに巻き込まれていくのだった。

作品解説

『ジョジョの奇妙な冒険 Part 8 ジョジョリオン』は、漫画家・荒木飛呂彦による『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ第8部で、震災後の杜王町を舞台にした物語。

震災後の町に漂う不穏な空気と独創的なスタンド能力を織り交ぜながら、ミステリーと人間ドラマが重層的に描かれる作品である。

第7部から続く新たな世界線を舞台とし、第4部と同じ杜王町を異なる歴史の中で描いている点も見どころの一つ。

主人公の失われた記憶を軸に数多くの伏線が張り巡らされ、東方家の複雑な家系図や人物相関、家族の絆や呪い、人間の幸福をテーマに物語が展開する構成は、シリーズ屈指の考察性を持つ作品として知られ、読み返すたびに新たな発見を味わえる一作である。

『ウルトラジャンプ』で連載され、全27巻で完結。2013年には文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した。

杜王町を舞台に繰り広げられる新たなミステリー

おすすめポイント・感想・レビュー

舞台が杜王町ということで、やたらと話題になってた第8部。

ジョジョの奇妙な冒険の中では唯一といっていいほど、続編を作るのに違和感のない4部なだけに期待が膨らむのはしょうがない!

蓋を開けてみれば全くの別物でしたが。笑

舞台としては6部で世界が一周した後、スティール・ボール・ランの世界線の未来ってことになるのかな?

7部の『スティール・ボール・ラン』とは明確に繋がっているので、7部を新シリーズと捉えると、この作品が2作目として楽しめます。

4部は読んでなくても全く問題ないけど、仗助と康一くんを思わせる二人の関係や、吉良吉影の登場など、読んでるとニヤニヤ出来る程度の繋がりはそこかしこに散りばめられています。

新しい杜王町

舞台は『ダイヤモンドは砕けない』でもおなじみの杜王町。

4部好きならそれだけでワクワクが止まらない要素ですよね。

ただし、「懐かしい杜王町が帰ってきた」と思って読むと、いい意味でも悪い意味でも裏切られます。笑

同じ名前でも世界線が異なるため、町そのものがまったく別の存在として描かれているんです。

知っているはずなのに、全く知らない町を歩いているような感覚。

個人的にはもう少し4部の町並みを残して欲しかったところですが。世界線の違う「振り返ってはいけない小道」とか「ボヨヨン岩」とか見てみたかった。

もうね、全部プッチ神父が悪い。笑

4部キャラとの関係は?

世界線が変わっているので、直接4部キャラとの関係はありません。

とはいえ、東方定助、広瀬康穂をはじめ、吉良吉影、キラークイーン、空条仗世文、虹村京など前作の転生キャラっぽい名前がいっぱい出てきてニヤニヤさせてくれます。

ただ、4部の頃とは絵柄が変わりすぎて、誰も日本人に見えないのが残念だ。笑

謎が謎を呼ぶストーリー

杜王町といえばミステリー。

『ジョジョリオン』もやっぱり「ジョジョ×ミステリー」という、サスペンス・ミステリー色はしっかり引き継いでいる感じ。

震災後という設定も相まって、町全体にどこか不穏な空気が漂い、「何かがおかしい」という感覚が最初から最後まで続きます。

主人公自身が自分のことが誰だかわからない状態からストーリーがスタートし、その謎を追っていくミステリー展開が魅力です。

4部と内容は全く別物ですが、サスペンス・ミステリー色はしっかり引き継いでいる感じ。

普通なら答えが分かるたびに物語はスッキリしていくものですが、『ジョジョリオン』は一つ解決すると新たな疑問が生まれる構成。

「壁の目」とは何なのか、「東方家の呪い」とは何なのかと、新しい謎が次々に現れます。

派手なスタンドバトルだけではなく、真相を推理しながら読み進める楽しさがあるのは、第8部ならではの魅力です。

こんな人におすすめ

今までの作品の中ではトップクラスに、過去シリーズの予習が必要ないのが8部。

ただ、スタンドバトルも含めて、中盤以降はだいぶ難解なので、初めてのジョジョとしておすすめするには。うーん。

過去作品を知らなくても楽しめますが、4部、7部を読んでからの方がより、楽しめる作品になっています。

前半の日常生活を送りながら、東方家の秘密を探っていく展開は楽しかった。個人的にはクワガタ戦がピークだったなぁ。

物語がロカカカの実を巡る争奪戦になってからは…。

どのシリーズにも好きなキャラが必ずいるんだけど、今回は個人的に味方、敵含めて印象に残るキャラがいなかったのが残念。

憲助、常秀、常敏あたりはもっと化けそうな感じがしましたんだけど。やっぱりキャラの魅力って大事。

終盤のストーリーはだいぶ難解だったなぁ。

いくつか伏線が未回収のまま終わってしまったのも残念。ホリーさん、結局どうなったんだろう?最後になってキャラがどんどん死んでいく割に、何も目的は達成しないまま終わっちゃった感じ。

2回読めばいろいろ腑に落ちるのかもしれないけど、再読するハードルが高すぎて。汗

歴代ジョジョでもかなり異色の主人公かも。

あとがき

「大好きな4部の続きが読める!」と思っていたら、見事に裏切られたという、ある意味思い出の作品。笑

同じ杜王町が舞台なのに、雰囲気も登場人物もまるで違う。この新しい杜王町をどう感じるかで、『ジョジョリオン』の評価もけっこう変わってきそうです。

終盤は正直かなり難しく、「結局あれはどうなったんだ?」と思う部分も残りました。それでも、謎を追いながら読む面白さや知的なスタンドバトルは、やっぱりジョジョならでは。

第4部や第7部を読んでから挑むと、名前や設定のつながりにニヤニヤできる場面も増えると思います。

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