『銀の匙 Silver Spoon』の感想・レビュー|農業高校で成長する青春漫画【荒川弘】

銀の匙 Silver Spoon

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『銀の匙 Silver Spoon(ぎんのさじ シルバースプーン)』は、『鋼の錬金術師』で知られる漫画家・荒川弘(あらかわひろむ)が、農業高校を舞台に描いた青春漫画です。

最初は「農業?」と思いましたが、 正直、ここまで夢中になるとは思っていませんでした。

農業や酪農という珍しいテーマを扱いながらも、難しさより面白さが先にくるのがこの作品のすごいところ。

笑って、少し考えて、ときどき胸が熱くなる。

今回は、そんな『銀の匙 Silver Spoon』を読んだ感想や魅力を紹介していきます。

あらすじ

『銀の匙 Silver Spoon』は、『鋼の錬金術師』で知られる漫画家・荒川弘が描く青春漫画である。

進学校での競争に疲れた主人公の八軒勇吾(はちけんゆうご)。

やりたいことはない。夢もない、将来の目標もない八軒が逃げ込んだ先は、北海道の農業高校「大蝦夷農業高校(エゾノー)」。

進学した彼を待っていたのは、早朝から始まる実習や動物の世話など、命と食に向き合う厳しい毎日だった。

農家の子どもたちとの学校生活や、夢に向かって努力する仲間たちとの出会いを通して、それまで知らなかった価値観に触れ、自分には何ができるのか、自分は何を目指したいのかを少しずつ見つめ直していく。

笑いと青春、そして命の重みを温かく描いた成長物語である。

作品解説

『銀の匙 Silver Spoon』は、漫画家・荒川弘による青春・学園漫画。

作者自身が北海道の農家で育った経験を生かし、酪農や畜産など農業の現実を丁寧に描いていることが大きな特徴である。

農業高校という珍しい舞台を通して、命の大切さや働くことの意味、進路への迷いを等身大の高校生の視点で描き、青春漫画としての面白さと学びを自然に両立した作品として高く評価されている。

『週刊少年サンデー』に連載され、全15巻で完結。2012年にマンガ大賞、第58回小学館漫画賞(少年向け部門)を受賞し、テレビアニメ化と実写映画化も果たした。

笑いあり涙ありの農業青春漫画!

おすすめポイント・感想・レビュー

くそう!こんな素晴らしいマンガが書ける漫画家さんだったとは。ごめんなさい。

ガンガン系の漫画がイマイチな自分にとっては衝撃でした。サンデーに移っただけでこんなに自分の中で評価が変わるとは思っても見なかった。ファンタジー系の作品描いてる時より断然いい。好き。

この作品を読んだら、八軒くんの農業高校での生活を見て、自分も通ってみたい!という気持ちになること間違いなし。

中学生の頃にこの作品に出会っていたら、本気で農業高校への入学を考えていたかもしれないくらい魅力的な作品です。

農業と青春の組み合わせが新鮮

『銀の匙 Silver Spoon』は、少年誌では珍しい農業と酪農がテーマの作品です。

連載デビューがいきなりこのテーマの作品からだったらここまでのヒットになることはなかったでしょう。鋼の錬金術師で成功して自由に描ける力を手に入れた荒川弘だからこそ生み出せた傑作です。

農業経験のない八軒くんが送る農業高校で過ごす日々は新鮮な驚きと発見に満ちています。北海道の大自然を背景に、実際の農業体験がリアルに描かれており、読者も一緒に体験しているかのような気分を感覚にさせてくれます。

荒川弘自身の農業経験を元に描いているから専門知識が色々でてきて本格的…だけど理解しなくても楽しめる。

リアルなテーマを扱いつつ、荒川弘のシンプルな絵柄のおかげでいい意味でリアルになりすぎず、読みやすいのが魅力ですね。

こんな人におすすめ

農業や酪農に興味がある人はもちろん、青春物語が好きな人にもおすすめできる作品です。

夢がないとか自分に自信がない八軒くんに感情移入できる人なら、農業高校での生活を通じて、命の重さや友情、夢に向かって成長する姿にきっと共感できるはず。

ハガレンや獣神演武などガンガン系の荒川弘作品が合わなかった人にもおすすめ。

連載再開してこっからバリバリ描くぜというよりは、終わらせるための再開という感じだったのは少し残念。だけど、色々と大変な状況の中で最後まで描ききってくれてホントに良かった。

最終回の結末としては、高校生活が終わり、それぞれの人物のその後の人生を期待させるような大団円で完結しました。

大学編や社会人編など、その後を望む声も多かったようですが、個人的には高校3年間で終わったのは良かったと思っています。

ただ2年生、3年生があまりにも早かったので、欲をいえば1年の密度で2年、3年の学生生活を読みたかった。

読むともれなく農業高校に通いたくなります。笑

類似作品 こちらもオススメ!

進学校に通う主人公が競走馬の世話に携わることになる、『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』(ゆうきまさみ)は作品的にも近いと思います。

後は同じく北海道が舞台の『動物のお医者さん』(佐々木倫子)。

個人的に一番似ていると感じたのは『もやしもん』(石川雅之)。あちらは大学が舞台ですが、『銀の匙』と同じ様に一風変わった学生生活が楽しめる作品です。

あとがき

農業や酪農という題材はもちろん魅力ですが、それ以上に主人公や仲間たちの成長が心に残る作品でした。

笑える場面も多く、重たいテーマも自然と読ませてくれる作品です。

正直、中学生の頃に読んでたら農業高校に通うことを本気で考えたかもしれません。笑

青春漫画が好きならもちろんですが、「普段読まないジャンルを読んでみたい」という人にもかなりおすすめです。

読み終わる頃には、きっと農業を見る目が少し変わっていると思います。

ファンタジー路線の荒川弘作品が苦手という人にもおすすめしたい漫画。

荒川弘のおすすめ漫画作品ランキングもチェック!

『銀の匙 Silver Spoon』で荒川弘作品にハマったなら、ぜひほかの作品も読んでみてください。

実は僕も、この作品を読んで荒川弘の印象がかなり変わりました(笑)。ファンタジーだけじゃない、多彩な作品を描ける漫画家なんだなと改めて実感しています。

おすすめ作品をランキング形式で紹介しているので、次に読む作品選びの参考にどうぞ。

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