好きを作品にする漫画家!石塚真一のおすすめ作品ランキング!

石塚真一

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頭の中の想像や空想を形にしてくれるのがマンガのいいところですが、たまには実感のこもった本気の経験が滲むような作品を読んでみたいもの。

そんな経験から基づいた圧倒的「実感」を作品にしてくれているのが、漫画家、石塚真一(いしづかしんいち)。

デビューは29歳、漫画家を目指し始めたのも28歳と遅め。でもその分、漫画一本という漫画家には描けないリアルで情熱のこもった作品が魅力。

ロッククライミングの経験を活かした『岳』、バンド時代に出会ったジャズについて描いた「ブルージャイアント」など、本当に自分の好きなことを好きに描いてるのが伝わってきます。

しかもそれがめちゃくちゃ面白い!

本人も弘兼憲史と浦沢直樹に影響を受けたと公言しているとおり、人間味を描くのが上手い。どの作品も読者の心を動かすのがめちゃくちゃ上手です。

どこか人生に消化不良を感じている人にこそオススメしたい。

心に響くヒューマンドラマに熱くなること間違いなし!石塚真一のおすすめ作品ランキング!

3位 岳(ガク)

あらすじ・作品解説
世界最高峰の山々に登頂してきた島崎三歩(しまざきさんぽ)。
日本に戻った三歩は北アルプスで、長野県警山岳遭難救助隊と共に救助ボランティアとして、山で遭難した人を救助する活動をしながら本人も常に山で生活をする暮らしを送っていた。
山での救助活動や、日本アルプスへ登山してくる様々な人達との交流など、様々な人間模様描いたヒューマンストーリー。
時に死と隣り合わせの危険な場面に遭遇する事もあり、山の怖さや恐ろしさと同時に、楽しさや美しさも教えてくれる作品。
マンガ大賞や、芸術祭マンガ部門優秀賞など数々の賞を受賞した漫画家、石塚真一の代表作のひとつ。
連載中は「岳 みんなの山」のタイトルだったが、コミックスでは「岳(ガク)」に改題された。
2011年には小栗旬主演で映画化もされている。

おすすめポイント・感想・レビュー
漫画家として初の長期連載でありながら映画化もされたヒット漫画。

石塚真一自身がロッククライミングの経験者で山好きということもあって、まさに好きなものを描いてヒットしたタイプの作品。

石塚真一作品が世に知れ渡った岳の面白さは、なんと言っても三歩の明るい性格。

山岳救助ボランティアとして、少なからず事故によって亡くなってしまう人を背に負いながら、決してショックに打ちのめされることなく、大好きな山の中で生きていく力強さを明るさに変換する場面がストーリーの大半を占めています。

山の知識などなくてもとても読みやすい作品なので、登山が好きな人にはもちろん、登山に興味が無い人にもおすすめの作品です。

2位 BLUE GIANT SUPREME(ブルージャイアント シュプリーム)

あらすじ・作品解説
ジャズ漫画としては異例の大ヒット作となった『BLUEGIANT』の続編、第二部。
主人公 宮本大(みやもとだい)は日本の仲間と別れ、相棒のテナーサックスと共に単身ドイツへと向かう。
ミュンヘン⇒ハンブルグ⇒ベルリンと渡り歩く中、個性豊かなメンバーと出会い『Number Five』を結成する。
ヨーロッパ各地ツアーを巡る中、様々な経験を通し成長していく物語。
常に進み続け、更なる成長を得た大の姿を刮目せよ!

おすすめポイント・感想・レビュー
前作同様にとにかく熱い漫画です。

個性豊かなメンバーが互いに衝突しながら、厳しい現実を突きつけながらもJAZZを愛しヨーロッパ一のJAZZバンドを目指すその姿は読者を熱くすること間違いなし。

バンドリーダーとして前作より頼もしく成長した大の姿、そして大にとって初めてのライバルと言える存在、アーネストの登場も見どころ。

動きも音もない漫画でありながら、大とアーネスト、二人のサックスの魅力が明らかに異なることが漫画を通して伝わることに不思議な感覚を覚えます。

中でも印象に残っているのはドラマーのラファエル・ボヌー。

キャラクターが大とは対照的でどこかクールであくまでもジャズを楽しむことが信条のプレイヤー。

プレイスタイルも大とは対照的で結成当初はメンバー随一の実力者でありながらも変化を好まないことが唯一の欠点。

そんな折、故郷パリでのライブ前に大からの一言、

『パリは芸術と革命の都だろ?』

この言葉を機にラファエルのプレイスタイルが一変するエピソードは1番のお気に入り。

最終巻ノースシージャズフェスティバルで最高の演奏を条件に解散を決めたエピソードも必見!

演奏に思いのたけを込めたメンバーに胸が熱くなること間違いなし。

1位 BLUE GIANT(ブルージャイアント)

あらすじ・作品解説
第一回マンガ大賞を受賞した漫画家、石塚真一が送る渾身のJAZZ漫画。
バスケ部出身の主人公、宮本大(みやもとだい)はあるきっかけでジャズに出会い、テナーサックスの魅力に取りつかれてしまう。
世界一のサックスプレーヤーになることを決意し練習に励む大。
独学で練習を重ねていた大だが、師匠に出会い、そこから大の才能が開花し始める。
卒業後、運命的に出会ったピアニスト雪祈(ゆきのり)、そして高校時代の同級生玉田とバンドを組み本格的に音楽活動を始める。
3人の憧れである『SO BLUE』の舞台を目指し活躍を続ける3人の運命やいかに・・・。
高校卒業までの仙台編と、上京後の東京編までを描いている。
小学館漫画賞、文化庁メディア芸術祭大賞受賞。

音が聞こえるジャズ漫画!

おすすめポイント・感想・レビュー
迫力がある画力。主人公の熱量が激しくこちらに訴えかけてきます。

失敗しても「屁でもないや」と、真っ直ぐに自分を信じて進み続ける大に勇気と希望をもらいました。

巻末に大が出会った人のその後にインタビューが書かれていて、エピソードの後日談のような話が聞ける演出が好き。

個人的に、音がない漫画で音が聞こえてきたのは「BECK」「ピアノの森」に続いて三作目。

いままでJAZZに興味がなかった人もきっとサックスをやりたくなるはず。

あとがき

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ランキング1位はやっぱりBLUE GIANTかなあ。

『岳』の時からなんとなく好きな漫画家だったけど、『BLUE GIANT』で一気に突き抜けた印象。

石塚真一の描いている時の熱量がそのまま伝わってきて、書き手と読み手が同時に作品を盛り上げているような感覚になります。まさに魂込めて描いてるマンガ!

気持ち入れまくって描いているのにも関わらず、その分野がもともと好きな人にも、興味がない人にも、どちらにも面白いと思わせるバランスもすごい。

山もジャズも興味なかったのに、読み終わる頃にはやりたくてしょうがなくなってる。笑

作品のスタイル的に、おそらく石塚真一が発表する作品はそれほど多くはないんだろうと思うけど、「山」→「ジャズ」の次を期待せずにはいられない。

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