ニッチな青春漫画といえば!河合克敏のおすすめ作品ランキング!

河合克敏

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『帯をギュッとね!』、『モンキーターン』、『とめはね!』。

作品数は少ないながらも、出す作品が必ず一定水準以上の高評価を受ける漫画家、「河合克敏(かわいかつとし)」。

ヒット作3本っていう漫画家はいても、デビューから3作続けてハズレ無しっていう漫画家は少ないんじゃないでしょうか。

しかも、ただ単によく調べて描いているだけではなく、めちゃくちゃ面白いエンタメに仕上げているのがすごい。

青春の空気感を表現するのがホントに上手で、王道で描いても十分に面白いはずなのに、なんの縛りプレイか選ぶのはニッチなテーマばかり。笑

マイナーな題材で部活動漫画、青春マンガを描かせたら、この人の右に出るものはいないんじゃないか?

そんなニッチな世界を描き続ける漫画家、河合克敏のおすすめランキングまとめ!

3位 モンキーターン

あらすじ・作品解説
『モンキーターン』は、河合克敏による競艇をテーマにしたスポーツ漫画。
主人公の野球少年の高校生、波多野憲二(はたのけんじ)。
ある日、高校の担任と、競艇選手をしている卒業生に連れて行かれた競艇場での、モーターボートと出会いをきっかけに、野球を辞め、競艇選手を目指すことになる。
高校卒業後、競艇選手の養成所に入学した波多野。仲間やライバルたちとともに、過酷な研修生活が始まる。
主人公の波多野憲二が競艇の魅力に引き込まれ、プロの競艇選手として成長していく姿を描いていく。
1996年から2005年まで「週刊少年サンデー」で連載され、全30巻で完結。1999年に第45回小学館漫画賞を受賞。2004年にはテレビアニメ化もされている。

競艇の魅力を詰め込んだ名作漫画!

おすすめポイント・感想・レビュー
スポーツ漫画の隠れた名作『モンキーターン』

河合克敏作品の中ではこの作品が一番知名度高いかな?

競艇漫画といえば『モンキーターン』というくらい、競艇を題材にしたマンガとしては、後にも先にもモンキーターン以上に有名な作品はないんじゃないかな?しかも連載が少年誌というのも珍しい。

その熱いストーリーと個性豊かなキャラクターたちに引き込まれること間違いなしです。

競艇の魅力をリアルに描きながら初心者でも楽しめるストーリー
少年漫画のメインターゲットのほとんどが知らないであろう競艇という題材を、丁寧にわかりやすく描きながら漫画としてもちゃんと面白いのが『モンキーターン』の魅力。

競艇という馴染みの薄いスポーツをここまで熱くそして丁寧に描いた作品は他にない!

新人時代から積み上げていくので、競艇については主人公と一緒に理解していけます。

現実の競技なので、派手な技みたいのはあんまりないけど、そこは漫画家「河合克敏」の圧巻の表現力。手に汗握るレースが展開されていきます。

実際にこの作品をきっかけにボートレーサーを志した人や、初めて競艇場を訪れたという人も多いはず。

ラブコメ要素と三角関係
『帯をギュッとね!』の頃から、河合克敏作品の主人公は最初から恋人がいたり、あまり男女の恋愛を作品に取り入れないスタイルが特徴。

今回も最初から許嫁に近い存在の幼なじみが存在するのですが、予期してか知らずか、後半はだいぶ恋愛要素が強くなってます。

恋愛要素入れる気ない設定でスタートするくせに、メインじゃないヒロインが魅力的なのは相変わらず。笑

河合克敏作品でここまでラブコメ要素が強くなった作品は珍しいんじゃないかな?

こんな人におすすめ
『モンキーターン』は、競艇の魅力を存分に伝える熱い物語です。競艇ファンはもちろん、競艇を知らない人でも楽しめること間違いなし!

漫画を読んだ段階では、競艇には行ったことも見たこともなかったけど、とにかく面白い。

見事にスポ根青春マンガになっていて、ギャンブルとしての競艇好きじゃなくても楽しめる内容になっています。

しかし河合克敏の青島愛がすごすぎて、後半は青島がメインヒロインにしか見えませんでしたw

河合克敏自身もあとがきで語っていたけれど、青島エンド見たかったですね。

あの設定から澄をフッて青島を選ぶ展開は、さすがに当時の少年誌の主人公には出来ない選択だったか。

今作では予想外に後半ラブコメ要素が強くなってしまったけど、三角関係な展開は結局なかった方が良かったかな?

競艇を見たことも、舟券を買ったこともなくても、読んだ後は競艇場に行きたくなるはず。

類似作品 こちらもオススメ!

同じ競艇を扱った漫画で長期連載した作品だと、小泉ヤスヒロの『競艇少女』くらいでしょうか?こちらは青年誌で女性主人公ですが、『モンキーターン』と連載時期も同時期で、本栖研修所時代とプロ時代を描いた作品。

2位 とめはねっ! 鈴里高校書道部(とめはねっ すずりこうこうしょどうぶ)

【あらすじ・作品解説
主人公の大江縁(おおえゆかり)は、内気な少年で、小学2年生の時から中学3年生までカナダに住んでいた帰国子女。
高校入学とともに日本に戻ってきた大江縁は、入学式で隣り合わせになった柔道の強い女の子、望月結希(もちづきゆき)に一目惚れする。
二人は先輩たちの策略によって、廃部寸前の書道部に入部することになるのだった。
作中の書道作品は、現役の高校生や書道経験者から一般公募で募集された。
書道監修は武田双雲。2010年にNHKでテレビドラマ化されている。

おすすめポイント・感想・レビュー
作者の河合克敏はニッチな世界を描くのが本当に上手い。

まさか書道漫画がこんなに面白くなるとは。

書道部を舞台にした漫画なんて、地味でパッとしないイメージだけど、見事にエンタメ作品になっています。

確かに、ストーリーも大きな事件があるわけでもなく割と淡々と進むんだけど、ついつい読み進めてしまう面白さ。

とにかく登場人物の心情が丁寧に描かれていて、この関係どうなるんだろ…と気になってしょうがない。個人的に優しい部長萌え。

弱気な主人公につい頑張れよ!と思ってしまう。

作中にいろいろな書道作品に触れることができるので、思わず書道をしたくなる。

1位 帯をギュッとね!(おびをギュッとね)

【あらすじ・作品解説
中学の柔道の昇段試験で出会った粉川巧(こがわたくみ)、杉清修(すぎせいしゅう)、斉藤浩司(さいとうこうじ)、宮崎茂(みやざきしげる)、三溝幸宏(みつみぞゆきひろ)の5人の少年。
同じ高校に入学して再開した5人は、柔道部のない浜高に柔道部を立ちあげることに。
コーチたちの指導のもと、全国大会優勝を目指して強くなっていく。
漫画家、河合克敏のデビュー作。
これまでのスポ根系のスポーツ漫画とは一線を画した、高校柔道部の爽やかな王道青春スポーツ漫画。

おすすめポイント・感想・レビュー】
今までのスポーツ漫画とはまったく違う爽やかな青春モノ。

『柔道物語』の小林まことも自分の作風に似た作品は読まないようにしていたけど、『帯ギュ』は読んでたというくらい王道のスポ根漫画とは全く別のベクトルの部活動漫画になっています。

新設の柔道部で、スポーツ漫画にありがちな上下関係が存在しないのも大きな特徴。

作者の河合克敏が柔道経験者ということで、試合のシーンはリアルに描かれています。

のめり込んで止まらなくなるタイプのマンガではないんだけど面白い。俯瞰で青春時代の部活を見てるような作品が醸し出す空気が好き。

恋愛要素の描き方があまりにもあっさりしてるのも印象的。

「花道が晴子さんの為にバスケを始めたり」、「トシが遠藤に惹かれたり」、「エーちゃんがなっちゃんと付き合ったり」と、ラブコメ要素も欠かせないスポーツ漫画で、最初から彼女持ちの主人公というのは衝撃的。

他のキャラの恋心もわざととしかいいようのないほど、あっさりとしてる。部活動を題材にしていて、あれだけのコマがそろっていながらそこを描かないマンガも珍しい。

だからこそ余計に爽やかに感じるのかもしれない。

コミカルで熱いストーリーが、「もう一度青春したい!」と思わせてくれる。

当時と比べると柔道のルールもだいぶ変わってしまっているけれど、今読んでもおすすめの柔道漫画です。

あとがき

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地味でニッチな作品を扱いながら実は3作もヒット飛ばしてるすごい漫画家、河合克敏のランキングでした!

帯ギュの柔道は別としても(といってもこの頃には柔道マンガはそれほどメジャーじゃなかった。『YAWARA』『柔道部物語』と連載時期はたいして変わらない)モンキーターンは競艇、とめはね!は書道と決して需要の高いテーマではないにも関わらず、これは驚異的。

まったく興味ない分野なのに、どの作品も読み終わった頃には自分でも始めたくなってます。

部活動・スポーツ漫画といえば、熱い試合シーン・そして、それと同じくらい定番なのが恋愛要素だけど、この恋愛要素の描き方が清々しいほどにあっさりとしているのも、河合克敏の特徴のひとつですね。

ランキングは帯ギュを1位にしたけど、一番衝撃を受けたのは『とめはねっ』かもしれない。書道っていう文化系の部活がこんなに魅力的な青春マンガになるとは。

次は何をテーマにする気だ?と、動向が非常に気になる作家ですね。(うどんちゃんだけは…ホント謎。笑)

読み切りで描いてたけど、自転車マンガも改めて連載で読んでみたい。

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