繊細な感情描写と大胆なストーリー展開が魅力の漫画家「北崎拓」
北崎拓の描く登場人物たちの心理描写やリアルな人間関係の表現は、「こんなこと、現実にもありそう…」と共感させられる場面が満載。
『なぎさMe公認』のような甘酸っぱい青春ラブコメから、『ますらお -秘本義経記-』で描かれる壮大な歴史ドラマ、さらに『クピドの悪戯』シリーズのようにエロティックと純愛を融合させた作品まで、恋愛漫画を中心にしながらも、歴史ものやファンタジーまで幅広いジャンルの作品に挑戦しています。
これまで数多くの名作たちを生み出してきた、多彩な才能を持つ北崎拓先生のおすすめ作品を、今回はランキング形式でご紹介します!
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たとえばこんなラヴ・ソング
あらすじ・作品解説
『たとえばこんなラヴ・ソング』は、北崎拓による恋愛漫画。
主人公の高瀬龍介(たかせりゅうすけ)が、中学時代の恋人・七穂瞳(ななせひとみ)と再会し、現在の恋人・八木真理子(やぎまりこ)との間で揺れ動く三角関係を描いている。
舞台は東京都内の中央線沿線で、吉祥寺、西荻窪、荻窪などの実在の地名や風景が登場し、現実感のある世界観が特徴。
タイトルはRCサクセションの同名の楽曲に由来しており、1990年から1991年にかけて『週刊少年サンデー』で連載された。
恋愛の甘さや苦さ、成長をリアルに描いた本作は、崎拓の初期の代表作として高く評価されている。
おすすめポイント・感想・レビュー
北崎拓の『たとえばこんなラヴ・ソング』は、恋愛のもどかしさや切なさを描いたいわゆる三角関係の物語。
ラブコメだとよくある設定だけど、恋愛そのものに真正面から向き合ったストーリーは、最近ではあまり見ない設定かも。
昼ドラのような重厚な恋愛模様
龍介、瞳、真理子の三角関係は一見ありがちな展開ですが、決して単純ではなく、それぞれのキャラクターが抱える悩みや葛藤が細かく描かれています。
描かれる感情の機微がとても繊細でリアルで、3人のうちの誰かに共感できるはず。
こんな昼ドラのような重いテーマの作品が少年誌でやってたなんて今の『少年サンデー』想像できませんね。
主人公もヒロインももどかしい
ウジウジして未練がましい龍介や、瞳と真理子の振る舞いにイライラさせられる場面が多い。
でも、その「未練がましさ」や「すれ違い」が恋愛のリアルさを際立たせています。
「こんな恋愛がしてみたい」と思うタイプの作品ではなく、恋愛のすれ違いによるはがゆさと切なさを楽しむタイプの作品です。
こんな人におすすめ
いい意味でも悪い意味でも、舞台背景から登場人物の性格や行動、全てが当時の時代を色濃く反映している作品です。
なので、正直今からでも絶対に読んだ方がいい!と断言できる漫画ではないけれど、恋愛のもどかしさや感情の揺れを描いた切ない恋愛漫画の名作が読みたい方にはおすすめ。
完全なハッピーエンドとは言い難いラストが印象的でした。
最後は真理子ではなく瞳を選び三角関係を解消。しかし瞳ともヨリを戻すことなく終わります。
最終回で救いはあるものの、誰も完全に幸せでも不幸でもないラストが逆にリアルでした。
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あとがき
あなたがランキング1位に選ぶおすすめ作品はどの漫画ですか?
恋愛漫画のイメージも強いけど、エロい作品も多いよね。
けど、ただエッチなだけではなくて、純愛要素やファンタジー要素を組み合わせていたり、ストーリーもしっかりしてます。
『クピドの悪戯』『さくらんぼシンドローム』のような、いい意味で「読めるエロ漫画」みたいな作品も好き。笑
北崎拓といえば、アシスタント出身者に曽田正人や乃木坂太郎、加藤元浩といった後に著名な漫画家となった人物が多数いることでも有名ですね。
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